【新書】週間ランキング2008年09月22日 付集計分

悩む力

【1位】悩む力 / 姜尚中 / 集英社

おつまみ横丁 すぐにおいしい酒の肴185

【2位】おつまみ横丁 すぐにおいしい酒の肴185 / /池田書店

目薬αで殺菌します

【3位】目薬αで殺菌します / 森博嗣 / 講談社

ジャーナリズム崩壊

【4位】ジャーナリズム崩壊 / 上杉隆著 / 幻冬舎

察知力

【5位】察知力 / 中村俊輔著 / 幻冬舎

覚悟のすすめ

【6位】覚悟のすすめ / 金本知憲 / 角川グループパブリッシング

野村再生工場-叱り方、褒め方、教え方

【7位】野村再生工場-叱り方、褒め方、教え方 / 野村克也著 / 角川グループパブリッシング

近鉄特急 伊勢志摩ライナーの罠

【8位】近鉄特急 伊勢志摩ライナーの罠 / 西村京太郎著 / 祥伝社

偽善エコロジー 「環境生活」が地球を破壊する

【9位】偽善エコロジー 「環境生活」が地球を破壊する / 武田邦彦 / 幻冬舎

金正日の正体

【10位】金正日の正体 / 重村智計著 / 講談社

新・魔獣狩り  11 地龍編 サイコダイバー・シリーズ 23

【11位】新・魔獣狩り 11 地龍編 サイコダイバー・シリーズ 23 / 夢枕獏著 / 祥伝社

フェルメール全点踏破の旅

【12位】フェルメール全点踏破の旅 / 朽木ゆり子著 / 集英社

【13位】ニッポンの評判 世界17カ国最新レポート / 今井佐緒里編 / 新潮社

魔界都市プロムナール 夜香抄

【14位】魔界都市プロムナール 夜香抄 / 菊地秀行著 / 祥伝社

下流大学が日本を滅ぼす!-ひよわな“お客

【15位】下流大学が日本を滅ぼす!-ひよわな“お客 / 三浦展著 / ベストセラーズ

ポケット版 35歳までに必ずやるべきこと

【16位】ポケット版 35歳までに必ずやるべきこと / 重茂達著 / かんき出版

ひらめきの導火線 トヨタとノーベル賞

【17位】ひらめきの導火線 トヨタとノーベル賞 / 茂木健一郎著 / PHP研究所

「婚活」時代

【18位】「婚活」時代 / 山田昌弘 / ディスカヴァー・トゥエンティワン

凡人として生きるということ

【19位】凡人として生きるということ / 押井守著 / 幻冬舎

コンサルタントの「質問力」 「できる人」の隠れたマインド&スキル

【20位】コンサルタントの「質問力」 「できる人」の隠れたマインド&スキル / 野口吉昭著 / PHP研究所

太陽の謎とフォトンベルト

【21位】太陽の謎とフォトンベルト / 飛鳥昭雄著 / 学習研究社

科学者の9割は「地球温暖化」CO2犯人説はウソだと知っている

【22位】科学者の9割は「地球温暖化」CO2犯人説はウソだと知っている / 丸山茂徳著 / 宝島社

仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか

【23位】仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか / 山本ケイイチ著 / 幻冬舎

〈勝負脳〉の鍛え方

【24位】〈勝負脳〉の鍛え方 / 林成之著 / 講談社

神と仏の道を歩く

【25位】神と仏の道を歩く / 神仏霊場会編 / 集英社

ルポ 貧困大国アメリカ

【26位】ルポ 貧困大国アメリカ / 堤未果著 / 岩波書店

解剖学はおもしろい 死体からDNAまでの

【27位】解剖学はおもしろい 死体からDNAまでの / 上野正彦 / 青春出版社

未成年

【28位】未成年 / 石原ひな子著 / 心交社

「私はうつ」と言いたがる人たち

【29位】「私はうつ」と言いたがる人たち / 香山リカ著 / PHP研究所

人生は勉強より「世渡り力」だ!

【30位】人生は勉強より「世渡り力」だ! / 岡野雅行著 / 青春出版社

生物と無生物のあいだ

【31位】生物と無生物のあいだ / 福岡伸一著 / 講談社

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語

【32位】名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 / 中野京子著 / 光文社

不機嫌な職場-なぜ社員同士で協力できない

【33位】不機嫌な職場-なぜ社員同士で協力できない / 高橋克徳他著 / 講談社

閉塞経済-金融資本主義のゆくえ

【34位】閉塞経済-金融資本主義のゆくえ / 金子勝著 / 筑摩書房

ドクターは御曹子

【35位】ドクターは御曹子 / B.ニールズ著 / ハーレクイン

日本に足りない軍事力

【36位】日本に足りない軍事力 / 江畑謙介著 / 青春出版社

甘い蜜の記憶

【37位】甘い蜜の記憶 / 弓月あや著 / 笠倉出版社

お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践

【38位】お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 / 勝間和代著 / 光文社

お金を知る技術 殖やす技術 「貯蓄から投資」にだまされるな

【39位】お金を知る技術 殖やす技術 「貯蓄から投資」にだまされるな / 小宮一慶著 / 朝日新聞出版

デコイ 迷鳥

【40位】デコイ 迷鳥 / 英田サキ / 大洋図書

スティーブ・ジョブズ 神の交渉力

【41位】スティーブ・ジョブズ 神の交渉力 / 竹内一正著 / 経済界

ボーダーライン

【42位】ボーダーライン / 羽野高生著 / 心交社

堕ちる花

【43位】堕ちる花 / 夜光花 / 大洋図書

脳と気持ちの整理術 意欲・実行・解決力を

【44位】脳と気持ちの整理術 意欲・実行・解決力を / 築山節著 / 日本放送出版協会

iPS細胞 世紀の発見が医療を変える

【45位】iPS細胞 世紀の発見が医療を変える / 八代嘉美著 / 平凡社

女性の品格 装いから生き方まで

【46位】女性の品格 装いから生き方まで / 坂東眞理子著 / PHP研究所

ビジネスマンのための「解決力」養成講座

【47位】ビジネスマンのための「解決力」養成講座 / 小宮一慶 / ディスカヴァー・トゥエンティワン

【48位】北方領土奪還作戦 5 / 大石英司著 / 中央公論新社

勝間和代のインディペンデントな生き方 実践ガイド

【49位】勝間和代のインディペンデントな生き方 実践ガイド / 勝間和代 / ディスカヴァー・トゥエンティワン

年下の男

【50位】年下の男 / 池戸裕子著 / 心交社



悩む力 (集英社新書 444C) / 姜尚中 / 集英社の口コミ

年間自殺者数が3万人を超える日本社会を作家の辺見庸氏は「戦争状態」と糾弾しました。イラク戦争での米国軍の累積死者数が1万人を遥か下回ることを考慮すればこの意味が腑に落ちると思います。そして小泉政権下の米国型新自由主義の導入により、極端な格差社会を迎えた日本社会を著者は漱石やウェーバーの言葉を掘り下げながら、知識層にも格差社会の下位層にも、「悩む力=(新自由主義下の不条理な世界で)生きる力」とし、「人間的な」悩みを「人間的に」悩むことが、生きていることの証だと説きます。結局、格差社会の勝ち組とされる層もまた社内競争や仕事の圧力から鬱病になる人が絶えず、負け組みと見なされるのが現代の日本社会ですが、知識層は著者が深く読み込んでいる漱石の「こころ」「それから」等の解説等を通し、また低所得で苦しむ層はフロイトを師に持つ精神医学者のV・E・フランクルの話を通し、生きることの意味を深く考えることが出来ると思います。〜ご参考〜フランクルはユダヤ人で、別の強制収用所で愛する妻と子供を失い、ナチに組し同族をいたぶるユダヤ人を身近で眺め、人の良心も非道をも体験しながら、生きることを諦めず、肯定し続けた人物であり、氏の著書「夜と霧」の一読を強く薦めます。【New JJ-K 72】

名著ですね。本当に面白くて、心もすーっと楽になる。本当に買ってよかった。この本を読んで「何が言いたいのか分からない」とか「損した」と仰る人は、全然悩んでないおめでたい人か、漱石やウェーバー並みに「悩む力」がある人のどちらかだと思います。ほぼ前者だと思いますが。読みやすい本ですが、広く一般の評価を得るには内容そのものが高尚過ぎるのかなとも思います。要するに、筆者の考える「人生における様々な悩み」そのものが高尚なんです。なので逆に言えば、その乖離を埋められないというか、読むことはできても理解はできない哀れな層というのも確実に存在している、ということがこのレビュー一覧を見て分かりました。人間色々ですね。【ジェイコブ佳川】

ベストセラーであり、私のような70歳に近い年代には魅力のある漱石とウェーバーを取り上げているというので買ってきました。早速読んでみましたが、目線がスケートで氷上を滑るがごとくスイスイと進みホンの二時間で読んでしまいました。つまり人生の真面目に考えなくてはならない事々を、偉大なる二人を使って軽く読めるように書いて見せたのがこの本です。本当に上手に読みやすくかつ売れるように書いたものです。と、このような「です」調で書いているのも、現代風なのでしょうが、益々軽さのみ目立ちます。願わくば、人生論的な書物は重々しく格調ある文章で書くべきであるという風に「である」調で、偉人二人の褌で何とやらではなく自分自身の言葉と考えで書いてみてはいかがでしょうか。【yktkaji】

ビジネスの世界では「悩むな、考えろ」と言われるが、常々違和感を感じていた。だって、困難にぶち当たったら普通は悩むし、悶々とする過程を通じて理不尽な状況を受け入れ、割り切るポイントを見出すのだろうから。さて、筆者の本を読むのは初めてだが、中々読みやすくて共感を誘う展開になっている。全てをウェーバーと漱石に帰結させようとしなくてもよいとは思うけれども。青年の持つ傾向を「自分のこしらえた城から一歩も出ず、のぞき穴から外界を窺うように全ての人間を疑ってかかり、ひたすら自分のことだけに熱を上げる」と表現したのは秀逸。青年に限らず、現代人の病因はまさにここにあるのだろうと思う。そして、解決の糸口は「他者からの承認である」というのも永遠の真理であり納得。世の中ときちんと向き合って生きろ、ということだと思う。【アマゾン次郎】

著者が在日ということもあり、「悩み」について深く考えてきたにちがいないとの思いから購入した。予想した切り口とは違ったが、悩むことについて肯定的に捉えられるようになった。何か悩みが発生すると、これまではとても否定的であったが、これを力に変えよう!とすら思える。人間は悩んで当たり前、悩むことから始まるといってもよいのだ。いろんな例を挙げながら、悩むことが特別なことでないことを教えてくれる。そして、悩みぬいた先には開き直りや横着さがあってよいのだと。一人一人がこの時代のうねりに巻き込まれながらも、したたかに強く生きる!そんな強さを必要とする時代に生きる我々が読まなければいけない一冊である。特に若い人には読んでもらいたい。【パウロ】

おつまみ横丁—すぐにおいしい酒の肴185 / 池田書店の口コミ

コンパクトで、きれいにまとめてあって、非常に好感のもてる1冊です。ページ数が少ないわりに、内容は結構しっかりしているのでちょっと料理をする人から、こだわり派の人まで幅広く楽しめると思います。【ガンマム】

 夏場はどうしても、仲間と食事へ行き飲む機会が増える。知らず知らずに食費もかさんでいる。そんなことを頭の隅で考えながら書店を歩いていると、簡単なつまみの作り方の本が山積みになっていた。  さっそく手にとると、私でも出来そうなものが多い。家でつまむのも良さそうだ。【サトマン】

今までお酒を飲むときは、スナック菓子をおつまみにしつつ、物足りないなと思っていました。この本を購入して、作ってみたところ、ほろ酔い気分でも簡単に作れるものばかりで、しかもおいしい。家の飲み友達を頻繁に連れてくる人におすすめの本です。【Majesty】

料理の創作をされた瀬尾さんという女性はかなりの酒飲みで、ごきげんな居酒屋をたくさん知ってらっしゃるのでは?と思わず唸るこの1冊。とっても簡単であるにも関わらずどれも居酒屋テイストたっぷり。写真付きのレシピもさることながら、巻末にまとめられたイラスト入りの「クイックおつまみレシピ47」、さらに「文字だけおつまみレシピ20」の充実ぶりもありがたや、ありがたや(でもやっぱり写真があるともっといいっ!)。料理が得意で手の込んだものを作らないと気が済まないって方には物足りないかもしれませんが、「俺は下町の居酒屋が好きだ〜!」って人には間違いなくおすすめの名作です。【GR8ER】

少ない材料でカンタンにできるものばかり料理ってシンプルなものほど美味しいのねレシピだけでなく材料や道具に関するちょっとしたコラムもあり読んでいて楽しい★サイズが小さく持ち運べるので通勤時に読んでます【con】

目薬αで殺菌します (講談社ノベルス モF- 43) / 森 博嗣 / 講談社の口コミ

私は処女作「全てがFになる」から読んでいるのでこの評価です。作中世界のリンクが様々なシリーズに貼られているため、最初にこれを見ても何がなんだか分からないと思います。派手な事件が起こるわけでも目を張るようなトリックがあるわけでもないので。ただ、連続して読んでいると、作品間のつながりがドンドン濃くなっていき、続きを早く読みたいという気分になります。ハマると怖い一冊ですね。【新山】

Gシリーズ7作目は、毒物混入事件です。しかし、特にトリックがある訳でもなく、事件の詳細が語られる訳でもありません。Gシリーズの根底に見え隠れする真賀田四季の陰。ヒトをモデルにした壮大な実験そして新人類の創造。西之園萌絵はいいます。「なるべくかかわらない方がよい」と。それでも、事件を追求し続ける赤柳初朗とはなにものか?また、海月及介も謎めいています.いよい佳境に入るGシリーズ!次回が楽しみです.(1年以上先だそうですか・・・)【kirin70】

少しずつ夜が明けるように、全体像が見えてくる、かも。それは凄くゆっくりとした時間かも知れませんが。て、いうか久方振りの「Gシリーズ」。物語はそれなりに進みます(急展開?)。【radio5】

次巻は一年以上先になるそうですよ。犀川先生は准教授になりましたとさ。【今江政雄】

Xシリーズを間におき、久々に出版されたGシリーズ。このシリーズ、当初は事件もいまいちで多少盛り上がりに欠ける印象がありましたが、ここに来て俄然おもしろくなってきたような気がします。といっても1つ1つの事件、ミステリーとしては、今までどおり、ぱっとしないのですが、これまであった、どこまでついていけばいいのか?というような退屈な疑問はかなり解消されて、話の行方が気になりだしました。森氏の術中にはまって少々くやしいような気もしますが、とにかく今までの印象が良い意味で、だいぶ変わったのは事実です。【とーる.】

ジャーナリズム崩壊 (幻冬舎新書 う 2-1) / 上杉 隆 / 幻冬舎の口コミ

 記者クラブの存在によって自由な取材が制限され、結果として取材先と取材陣との馴れ合いを生んでいるのが今の日本ジャーナリズムだという。 署名記事が当然なN.Y.タイムズにひきかえ、日本の新聞はほとんどが非署名記事であり、記者は横並びの事実関係を記事にするだけだ。 つまり、日本の新聞は通信社の仕事しかしていない、とも言っている。 全く正論で、つけ入る隙はないのだが、そもそも新聞の歴史も違えば、在り方も違う。 N.Y.タイムズと比べても仕方なかろう、とも思うが、筆者も描いているように、ジャーナリストとは名ばかりで、レベルの低い輩が多いことも確かだ。 あまり期待はできないが、筆者の血の出るような、この叫びが何時の日か報われることを、願って止まない。 国民はそのレベルに応じた政府しか持てない。 ジャーナリズムも、また然り、ではないことを祈ろう。 【やじうま】

新聞各社が記者クラブという殻に殻に守られて排他的なところにあきれる。実は日本では、このような談合まがいによって、わたしたちが考えてるほどには自由な報道がなされてないということを教えてくれる。【うと】

日本独特の記者クラブ制度を即刻廃止して、開放すべき。という思いを、一段と強くしました。【ドラゴンツービート】

安倍元内閣落日までの顛末を暴露した「官邸崩壊」で脚光を浴びた上杉隆の新著、タイトルも語呂合わせだし、なんだかベタな感があるが、、、。ジャーナリズムの役割とは何か、それは三権に対する監視だと筆者は定義する。にも拘らず、欺瞞、驕り、体面、保身とまるで日本のサラリーマン社会の縮図を見るような日本のマスメディアの体たらくに怒り、特に権力組織とのもたれ合いと既得権益を享受する官僚主義的な「記者クラブ」こそ、諸悪の象徴と結ぶ。フリーランス記者として、この10年間特異で閉鎖的な記者クラブと対峙し、永田町ではゲリラ的取材で例外なく違法な手法で生き残ってきた自負と苦労、そして、それらの労苦を伴いながらも結実させた執筆の内容が、自主規制から、かくも簡単に歪曲を要求される空しさ。盗用、引用が日常茶飯に行われながら、オリジナルの記事を書いた者への敬意や記載が一切行われない非礼と現実。筆者がかって契約記者として在籍したニューヨーク・タイムズとの比較対照が頻繁に行われ、日本のマスメディアの現状を慨嘆し、真の意味で権力に屈せず、しがらみにも汲みしないのがジャーナリストとしての本分と語る。いやはや威勢が良い。タイムズ時代のスクープや自らの経歴詐称報道を経ての、怨敵NHKの傲慢ぶりを糾弾したり、タイムズの13の警句に触れながら、いかにタイムズのスタンスこそがジャーナリズムの真髄かが雄弁に語られるが、その思いは十分伝わるものの、タイムズの名を気色ばって連呼する辺り、反って権威主義的な部分を感じるし、節々に、私憤も混じっているのが微笑ましくもある。私の友人に某大新聞の地方支局で働いている者がいるが、組織に属していても、彼を始め誠実な記者は少なくない。永田町の寄り抜きの花形記者たちとの違いは歴然としていると思う。【hide-bon】

朝日新聞による鳩山元法相への死神報道など、新しいエピソードを例にして、マスコミの横暴な体質、権力との癒着体質を紹介しています。あまりにも最近のことのため、強い危機感を感じます。この危機感を持ちながら、テレビや新聞を見るべきでしょう。【aki】

察知力 (幻冬舎新書 な 4-1) / 中村 俊輔 / 幻冬舎の口コミ

 中村俊輔が、いつ、どこでどんなことをして、そのとき何を考えたという話が中心なので、さらさら読める。 イタリアとスコットランドの文化的な比較(特に選手や観衆のビヘイビアの比較)もされていて、なかなかおもしろい。 ただ、一般向けだからか、サッカーに関する技術や戦術について大して専門的な記述はない。  ビジネスマンとしての観点から見ると、本書は、「察知力」の本質に迫る本というより、自叙伝的要素が強いように思われる。 むしろ「察知力」という大げさな言葉を使う意味があまりよくわからない。    まだ若いからか、文字に親しんでいなくて(実際、参照された文献はゼロ)言語化する訓練ができていないからか、印象的なフレーズにはぶつからなかった。 読み進めても、目先は変わるが、基本的には同じ話を聞かされてる印象は否めず、「察知力」という言葉も、察知の手法、察知のポイントについて具体的には語られない。 彼ならば、サッカーで敵の動きを見て何がどう察知できるかに絞って書き、それが日常生活やビジネスへにどう応用できるか、その可能性を説けばよかったのではないかと思う。 むしろ、気になった言葉は、「引き出しを増やす」という表現である。 サッカーにおいて「引き出しを増やす」というのは具体的にどういうことを指すのかを明らかでないが、相手に応じて対応のオプションを増やす手法が示せるのなら、サッカーを志す青少年や、サッカー指導者にとって座右の書となりうる可能性があるだろう。 おもしろいと感じた部分を挙げておくと、 ・サッカーノートを付けていて、忘れたくないこと、忘れちゃいけないことがぎっしり詰まっている。 ・自分のスタイルを捨てて、監督のサッカースタイルに迎合しようとしている訳じゃない。  監督が目指すサッカーの中で、自分を活かすための作業の一環として、監督の要求を知り、サッカーを理解しようと努めているだけだ。 ・「選手全員が試合の空気を読み、察知しながら的確なポジションを取り、連動し、しっかり走る」サッカーが必要だと(ドイツW杯で)確認した。 【lexusboy】

特に中村選手のファンというわけではなかったのですが、サッカー選手としては足が遅いから、それをハンディととらえるのではなく、足が遅いからこそ、他の選手よりも早く動きださなくてはいけないとか自分のハンディを言い訳せず、克服するために努力している姿がスゴイと思いました。見習いたいところです。私が個人的に一番心に残ったのは「思うようにうまくいかないことがあっても、誰かを悪者にして、終わらせるのではなくて、未来の糧にしなくちゃいけない。ただ気持ちを切り替えただけでは、苦しんだこと、悔しかった思いも無駄になってしまう。」という文章でした。自分の思うようにいかないと「アイツが○○してくれてたらうまくいったのに。。。」とか「どうせ○○だからうまくいかなくても仕方ない」と考えてしまいがちですが、うまくいかないことさえも、未来のためにつなげるという姿勢は本当に素晴らしいと思います。あとは、あらゆるポジションができることはいいこと。ということ。このポジションならこの人しかいない!と思われることも大切だけど、複数のポジションができることも、ある意味すごいことなんだと気づかせてくれました。私個人に置き換えると、仕事上、ある専門分野を極めようと思っていましたが、現実は、得意分野はあるものの業務範囲が広く、いろんなことをやっています。このままじゃ、専門性を磨けない。。。と悩んでいましたが、いろいろなことをできるのは悪いことじゃない。むしろいいことなんだ!と励まされました。また、同じようなことで悩んだときなどには読み返したい一冊になりました。生き方、仕事の仕方などあらゆる面で参考になります。オススメです!【ミルミル】

ふつうのビジネス書で書いてあることが、ふつうに書いてある。俊輔でなければ売れない本だなと思いました。面白いと感じたのは文章とキャリアをつたっていくと見えてきた2点1他人の視線を気にしている2他人の視線を無視している1と2のバランスが面白い。「体が小さいから君はダメだよ」と横浜ユースに落ちても「じゃあ小さい俺はどうすればいいのだろう?→テクニック勝負へ」「イタリアで本来のポジションで使われない→よし、ゼネラリストになろう」といい意味で他人を利用している。他人の言動で悩んだり右往左往するのではなく、かといって頑固に無視するのではなく、実に巧い動き方をしている。これは中高生の部活や、ビジネスシーンでも生かせると思う。中高の部活やカイシャでは、「上司や監督や先輩が絶対」と言う感じで、盲目的に信じることを求められる。反面、ジャーナリストや違う組織の人はそういうものを猛否定する。俊輔はそういうのの「いいとこどり」をしてきたんだなーと思う。【アマゾネス愛子】

 まさかあの「中村俊輔」が本を書いているとは思わなかった。まず。 彼は小さい頃からサッカーがうまくて、人並みより少し努力して現在に至る人物だと思っていた。でも実際にはたくさん悩んで、色んな工夫をして、色んなものにすがって生き抜いてきた人物だった。 そういうひたむきなところがすごく良くわかる本。 「今サッカーをやれなくなっても、悔いは無い」という言葉に、そういうところが集約されていると思う。僕も「自分の人生が明日終わってしまったとしても、後悔が無い」生き方がしたい。【jinya】

「ある取材で、サッカー選手として、誰にも負けないことは何かと聞かれた。『妥協しない姿勢』。僕はすかさず答えた。そして、思った。『今、突然サッカーができない体になっても、極端な話、今死んでしまっても悔いはないな』と。…(中略)…それは、毎日100%、妥協しないで生きているから」。ここまではっきり言い切れる人生を送っている人は、一体、世の中に何パーセントいるだろうか。なかなか面白く読めた。いや、はっきり書くなら、予想よりはかなり面白かった。俊輔のロング・インタビューをすぐ隣で見ているような感じである。この手の本にしては小気味よくうまくまとまっている。なにより、ひとつひとつのエピソードが具体的なのが良い。本書は基本的にはサッカーの本だ。中村俊輔自身も語っているように、俊輔自身はほかの仕事をしたことがあるわけではないし、サッカーが俊輔の人生そのものだからだ。また、いろいろな選手や監督やチームに関する見方やコメントがたくさんあって、それがなかなか具体的なので、サッカーを知らない人より知っている人の方が楽しめる。そういう意味で、サッカーファンは必読。しかし、そうでない人でも、ひとつの道を極めている人の経験、しかも遠い過去をふりかえるのではなく、現在進行形で進歩し続けている人の話として、結構おもしろく読めると思う。たとえば、現在の進歩のきっかけのひとつは、高校サッカー部の時に勧められてつけ始めた、「忘れたくないこと、忘れちゃいけないことがぎっしり詰まっている」という「サッカーノート」にあるようだ。記録をつける、それとうまく向き合うということの大切さは、大人になるとかなりわかってくるのだが、若いうちからその習慣をつけて自分と対峙して得た効果についての解説は、サッカー関係者以外でも参考になるだろう。それにしても、強い人だ。実は、挫折もたくさん味わっている。しかし、負けない。そこから徹底的に学ぶ。「僕は達成感を抱いたことはない。過去も、現在も。そして、たぶん、未来も。達成感を持つことは、怖くてできない」。「どこであっても、なじもうとする努力をしなければ、受け入れられはしないだろう。新しい環境に馴染む努力をしないなら、環境を変えた意味がない」。こういう思いは単に売れ筋本を手にする読者向けのリップサービスではないだろう。難しい本ではないし、まずは一読をお勧めする。それにしても、「ここイタリアでは、ゴール前でボールを受けたら、選手はシュートを打つことしか考えない。どんな体勢からでも打つ。それがゴールの枠をはるかに超えるようなシュートであっても、サポータはシュートを打ったことを称賛する」というのは、もちろんそれが全てではないということもわかってはいるのだが、ちょっとうらやましく感じた。これが「ここイタリアでは」ではなくて、「日本代表は」になる日は、一体いつになったら来るのだろう。【FreshAir】

覚悟のすすめ (角川oneテーマ21 A 87) (角川oneテーマ21 A 87) / 金本 知憲 / 角川グループパブリッシングの口コミ

熱烈なプロ野球ファンでなく、阪神ファンでもない(巨人ファン)が、金本の存在感は突出しているため、手に取った。自身のプロ野球選手としての心構えや哲学が繰り返し記されているが、書き振りからとても謙虚な性格であると、推察される。しかもかなりの努力家である。氏の野球哲学、人生哲学はまさに成功哲学と呼べるもの。優れた経営者や矢沢永吉などビッグになっている人間は必ず筋の通った自分なりの哲学を持っているものであるが似通ったものを感じた。氏は連続フル出場世界記録更新中であるが、まだまだ頑張って日本プロ野球界を盛り上げて欲しい。この本のおかげでプロ野球ニュースを観るといった楽しみが増えたのはありがたい。野球好きでなくても十分に参考になる一冊。学生にも薦めたい。【たか】

 阪神タイガースの不動の四番バッター、鉄人の金本さんの本です。 金本さんについては、今現在もフルイニング出場の世界記録を更新中の人なので、いまさら改めて人物紹介をすることもないと思いますが、もともとは新井選手同様に広島カープの選手でした。しかし、今ではもう、阪神の顔といってもいい方です。アニキというと、もうこの人の顔が浮かぶ人も多いはずです。何があっても休まない、ケガはケガだと言わなければケガじゃない。全力疾走、全力で手をぬかないプレーは当たり前。骨折してても試合に出る。などともはや人間というより超人の域の体力と精神力をイメージしてしまいます。しかし、この本には、そんな彼の意外な言葉が次々と出て来ます。 プロになって最初の年は一軍に残れずすぐにクビになると覚悟したこと、一度は阪神に来たものの優勝の翌年には阪神の選手に失望して呆れ返ってチームプレイをしなかったことなど、鳥谷に怒ったときのもともとの背景はなんだったのか、などなどファンであってさえも「あぁそうだったんだ」と思う事がたくさん出て来ます。 もちろん、タレント本ではないのでなんらかの内幕ばらしや暴露本というようなものではありません。彼が普段どんな事を考えているのか、どういうものがプロだと考えているのか、そういうものがよくわかるようになっていますし、それはどんな業種の人であれ、どんなポジションの人であれ、参考になること、指針にすべきことがたくさん書かれていると思います(いや、それは阪神ファンだからという事を抜きしてですよ)。是非、ファンはもちろんのこと、そうでない人もすごく平易な言葉で書かれているので一度機会があれば読んでみて下さい。 唯一気になったことといえば、、、この本、明らかにシーズン中に書かれていることです。しかも言及される中で確定できるものから考えても、7月頃に書かれたのではないかなと思われます。ひょっとしたらシーズンオフ中に書く予定だったのが手術だなんだで遅れたのかも知れないけれど、そこだけはちょっと気になりました。【樽井】

 目次に「折れない心」「努力する心」「感謝する心」という言葉が見られる。これらの言葉から想像されるように、金本選手の精神面について書かれている。 本人は「期待されてプロ入りしたわけではなく、すぐにクビになるだろう」と思ったらしい。さすがは現在の阪神タイガースの中心選手、精神論にも説得力があった。特に、自己を犠牲にしてまでもチームの勝利を大切にする強い気持ちには心を打たれた【aaa0042】

野村再生工場 ——叱り方、褒め方、教え方 (角川oneテーマ21 A 86) (角川oneテーマ21 A 86) / 野村 克也 / 角川グループパブリッシングの口コミ

相変わらず歯切れいい言葉と物言い。教えるものを教え育てればもっと大きな流れになるが、直接自らが教えることでずれの無い自分の考えを注入、真面目なスタンス。しかり方・褒め方は社会のどこにいても役立つこと子育ても例外ではない。そんな応用の効きが毎回売れる理由か?しかってこそ育つ、と、言う反面教えすぎるな、という矛盾した物言いだが、それほどに難しい技術ということでしょう。成果主義の今に人材育成の成果は見えにくく行いがたいが長い目で見れば必須、長期的に指導者を続けるということは、色んな世代の性格も把握しているということ、名監督の言葉には毎回脱帽の連続、その技術がまだ更新中なのだから驚く。【秋由県に産まれたマメな柴犬を買い飼う奈良県民君】

今までに読んだ教育・指導の関連本では、参考になるものも多かったが、一方、私は心の底では「人間は、そんなに単純じゃない。教育なんて簡単じゃないさ。」と感じていた。「実際問題として、会社の難しい人間関係の中で、多くの人間を個性に応じて教育していくなんてできないよ〜」というわけだ。しかし、この本では教育を受ける立場の人間が有名選手なので、こちらもある程度そのキャラがわかっており「この人はこういう性格なので、こういう指導をした。」といわれると、ついナルホドと納得しまう。なかなか、このような本には巡り合えないのかもしれない。また、最終章は野村監督自身の悩みと成長の記録であり、自分の能力開発に悩み抜き、苦しみ抜き、耐え抜いた人間こそが、最も優れた後輩の指導者になれるのかと感動!感動!それにしてもこれほどまでの「人を見抜く達人」がなぜあんな人と結婚を・・・・人間とはやはり不可思議なものだ。と思うのは、私だけではないだろう。【至高の豚】

野球好き、野村好き、判官びいき好きには、たまらない1冊恵まれない環境、特に人材不足の環境にあって努力と工夫を薦め、観察と準備を説くことによってその人材を、チームの財産−「人財」−に変えていく手腕はさすがです!江夏・門田から、楽天の山崎・田中まで個性豊かな選手を、それぞれの個性に合わせて再生させていく場面場面は野村監督世代を良く知るファンにとって、きっとたまらないはず..「失敗」と書いて「せいちょう」と読む(P12)・・人を立ち直らせる名言です!【よこはま こうたろう】

 ここ何年かの野村氏の著書の中では、一番よくまとまっており、内容的にも共感できた。チーム(組織)作りのノウハウや、「考えて野球をする」とはどういうことなのかといったあたりがたいへんよく分かった。 野村氏の著作は数多いので、「前(ヤクルトのとき)にも読んだことがあるぞ」という事柄もあったが、許容範囲内であった。 最近読んだ「ああ阪神タイガース」は愚痴のオンパレードで見苦しかったが、本書は野村氏らしい理論明晰の良書であると感じた。【aaa0042】

野球は「間」のスポーツである。一球一球、ゲームが切れる。このことは、「そのあいだに考えろ、備えろ」といっているのだ。(本書52ページ)有名な「月見草」をはじめ、野村監督の発言には優れた比喩が多い。肌合いは違うが、サッカーのオシム監督の発言もやはり巧みな比喩を駆使するところに特徴がある。そして両監督とも、発言にマスコミが群がる。面白くて記事にしやすいからである。上記引用のセリフも唸らせられる。こういう独自の表現ができるから、伝える「ことば」に力が備わるのだろう。ひたすら観察し、分析し、キレの良いことばでズバッと伝える。だからこそ、「野村再生工場」と言われる成果が出るのだと思われる。それにしても達意の文章である。個人的には山崎のエピソードが楽しかった。【馬場伸一】

偽善エコロジー—「環境生活」が地球を破壊する (幻冬舎新書 (た-5-1)) / 武田 邦彦 / 幻冬舎の口コミ

最近の環境問題。エコバック、マイハシブーム。ペットボトルは、実はリサイクルなんかしないで、ガシガシ燃やしているか中国に売っている、とは知っていたけど、実態はさらに恐ろしく、かつ衝撃的でした。エコブームにのせられてはいけない。環境を口実にお金を払ってはいけません。●衝撃 Worst31.レジ袋いりません運動は、石油消費量を増加させるレジ袋は、石油の成分の中でも、今までエネルギーをつかって廃棄処理をされていた成分を有効活用している、ものすごく優れもの。だからレジ袋の代わりにエコバックを利用するのは(しかも1年に1回くらは買い替えるよね)むしろ、レジ袋の廃棄処理+エコバック製造(+廃棄処理) 分 余計に石油を使うんだよ!!全ては、ただで配っているレジ袋を換金化しようとする企業の金儲け作戦でした。2.再生紙は環境に悪い年末に話題になった古紙偽造問題。計画的な森林伐採は、自然破壊にはつながらない。むしろ、古紙を再生紙にするほうが、石油をたくさん使う。あと、森林を維持するためには、むしろ計画的な伐採をしながら整えてあげないと、むしろ荒廃する。この整えてあげる時に発生する端材を使った割り箸こそが、実はエコ商品。3.温暖化による海水面上昇は10センチだけ。ツバルの水没は、地盤沈下が原因あと数年後に水没する珊瑚礁の島・ツバル。しかし、水没の原因は、第二次世界大戦当時に、米がブルトーザーで整地した飛行場あたりでおきているとのこと。東京や大阪でも、3mくらいの地盤沈下は起きて対策により乗り切っているので、何もしないツバルは地盤沈下によって水没をしていく。温暖化によって北極の氷が解けても水面は変わりません。南極の場合は、ちょっと上昇するけど、海面6mとかあがるのはおそらく10万年以上も先の話・・・・。【サクラネコ】

本書の主張(偽善エコロジーへの警告)ついてさまざまな批判を受けるのであろう、著者は本書の「あとがき」の中で、主張の根拠となるデータについて、次のように記述している。『でも、本当は「独自」の数値で、しかも「公的に発表されているのとは異なる」ということが、私が執筆する本のいわば「魂」に当たる』ことになり、(本書の価値は)『「いかにして、公に発表されたデータと異なる情報を得て、それを社会に発表するか」にかかっている』と主張している。しかし、主張の「根拠」となるデータは本当に正しいであろうか?次に著者の主張と、それに対する書評者の反論を述べる。『レジ袋は石油の不必要な成分を活用した優れもの』  レジ袋の材質はポリエチレンであり、石油のナフサ留分(ガソリンに近い  沸点範囲をもつ)を原料として作られているのでは? ナフサは石油の中で  もっとも利用価値の高いもので、決して「不必要な成分」ではない。『焼き鳥でも囲炉裏でもダイオキシンは発生する』  ゴミ焼却でポリ塩化ビニル等の塩素を含む高分子から発生する  ダイオキシン量と、焼き鳥にふりかけた塩(塩化ナトリウム)  から発生するダイオキシン量は、そもそも単位質量  (たとえば1KG)当たりの発生量が何オーダーも異なる。  発生量を無視した議論はまったく意味がない。上記の例のような首を傾げたくなるような「根拠」が随所に見られます。(この人、本当に科学者?と疑ってしまうような根拠です。)ただ、テレビ等の家電リサイクルの矛盾について尤もと思われる主張も混在してます。したがって、本書は、自分のエコ度を評価する試金石として利用する価値はあります。著者の「判定」にどう反論するか、あなたのエコ度が問われます。【錆びたろう】

私の勝手な解釈ですが本著を通じて「エコロジーっぽいことはたいてい嘘なのでやめよう」という主張がなされていると思います。別の言い方をすれば思考停止状態で行動するなということだと思います。しかし、本著を読んでいると「言いたいことはわかるけどそんなこといっても大丈夫?」という記述がかなり多く見受けられます。一番気になったのは検証6の「温暖化はCO2削減努力で防げる」→「防げない」です。正確には「日本だけが」やっても微々たるものなので防げないのという意味なのですがそれでは大勢がやっていることだから一人だけやめても無意味なのでやらなくていいという主張になってしまいます。これでは前述した「思考停止状態」ではないでしょうか?他にも、「真面目すぎると自分の首を絞める」として国際社会から孤立するとしていますがそれは主張の仕方の問題で、やっていることが間違っているわけではないと思います。たとえ微々たるものでも目標を達成しているものだからこそ主張できることがあるはずですし私自身、日本がそういう国であってほしいと思います。さらに「温暖化=台風」として説明するのはいくらなんでも飛躍しすぎな印象を受けました。誤解を与えたくないのですが私は非常に興味深く読めたのですが、この本をニュートラルな思考ができない人が読むのは危ないだろうなと感じます。【レコード】

 タイトル「偽善・・・」はもちろんのこと、目次も「ただのエゴ」「温暖化・・・防げない」など、非常にセンセーショナルな印象を見る者に与えるが、その内容は科学者としての良心・正義感にあふれている。 とくに「検証3 ペットボトルより水道水の水を飲む」について、悩みながら悩みながら結論を導き出していく過程では、「環境保護すなわち正しい」といった短絡的思考に陥りがちな私には、大切なものを思い起こさせてもらうことができた。そういう意味では、なにかと世論誘導に巻き込まれがちな私たちに、主体的に判断することの重要性をも訴えていると言える。 さて、本書がただの警告の書で終わるかどうかは、続編にかかっているような気がする。確かに本書では、いわゆる環境保護運動の陥りがちな誤り、あるいは実際に陥っている誤りについて鋭く指摘してまさに眼ウロコな点が多いが、では実際に『次のステップ』として、私たちの社会がどういった形態をとれば良いのかについては、いまだ語られていない。  この点について、例えば『検証二 割り箸を使わずマイ箸を持つ→ただのエゴ』では、国内森林を維持発展させるためにも端材の有効利用は不可欠であるから割り箸を使うべきだという主張がされているが、その主張自体はよく理解できるものの、例えば今、輸入品に頼る現状を、国内産へとシフト転換するにはどういう問題が起きるかなどについての考察はない。 著者は「総合的なことができないのは日本政府自体が政策を立案する力が弱いこと」にあるとされているが、しかし著者は総合大学に籍を置く大学人であり、さらには「総合工学研究所」の副所長でもあるのであるから、まず学際を乗り越えた『総合的提案』を執り行っていく責務があると私は思う。 続編に大いに期待するものである。【電離層代理】

一番の厄介なネックはアメリカ合衆国ではないだろうか?それも批准するしないを問わず、最もCO2に関し技術的にも科学的にも進んだ見解を持つはずのアメリカが何故批准しないのか何故出来ないのか?ブッシュが悪いのか?余りに利権と経済的利益の狭間から石油に関し、そのルートを確保せんする余り戦争まで起こしたアメリカ合衆国・・昨今環境テロリストまで現れるほど切羽詰った状況であるこの地球的規模の環境問題に対し、武田氏の明快な日本的良心に満ちた論は、心身とも熱くなった都市生活者にとってこの上ない清涼剤足りうる。我々5,60代がこれまでこの国で味わってきた欺瞞が全て環境問題に収斂されてしまいそうなこの世を、これでもかといった具合に正してくれる。そこには科学的データなどもいろいろ駆使されているようだが、自分は科学者でも気象学者でも物理学者でもないので素人目に分かりやすくガイダンスしてくれる良心的な本だ。自然に中庸に暮らしたいものだ。この世は万物流転、輪廻を繰り返し、地球もいつかは終わりが来るのだから・・・エコでロハスで環境にやさしいなんて言辞はどこかのコピーライターにでも任せておけばよい。  【鬼太郎】

金正日の正体 (講談社現代新書 1953) / 重村 智計 / 講談社の口コミ

金書記の重病説が世界中を駆け巡る中で、世界のニュースが、重村教授のこの本を取り上げて死亡説についても言及していたので、読んでみました。専門でない人間にはよくわからないかなと思いましたが、わかりやすく、丁寧な文章で、客観的で中立の立場からの書かれているので衝撃的な内容を取り扱いながらも、現実感を感じました。事実かどうかを判断する立場にいない人間にとっては、そういう可能性も十分あるという、視点・考え方が非常に面白かったです。(内容が衝撃の内容なので、身の危険もあるのでしょうか)むしろ、文章をよく読むと、客観的・中立でない視点から見ると混乱をきたすような、ちょっとウィットにとんだ展開であるような気がしました。【ブックサーファー】

重村氏の著作をこれまでに読んだことがある読者にとっては、本書は特に目新しいものではない。ただ一点を除いて。それは、金正日は既に死亡している、という主張である。本書出版の直前に、重村氏は『週刊現代』のインタビューに答える形で、「金正日は、5年前に糖尿病で死亡し、それ以後の北朝鮮は、集団指導体制だ。」という説を信用するに至った、と述べている。なにやら、落合信彦的なことを言い始めたな、と思っていると、本書には彼の小説が紹介されており、つい笑ってしまった。私は朝鮮半島ウォッチャーではないが、金正日は生きていると思うし、重村説を信じている専門家は、皆無といっていいのではないか。本書の出版後、重村氏は再び『週刊現代』に登場し、対談という形式ではあるが、「金正日は既に死亡している。」という主張を繰り返している。それでは、最近、メディアを賑わせている重病説とは、一体何なのか?重村氏によると、ダミー(影武者)が重体なのだという。『週刊現代』での重村発言は、本書との関連が極めて強いため、興味のある方は参照されたい。因みに、今回の対談相手「金正日の料理人」氏も、死亡説を全く信用していない。【朝鮮太郎】

金正日の実像を分析し金王朝の今後を予測する本と思ったら裏切られる。著者の30年来の北朝鮮報道を回顧し、現時点での取材活動の中間報告といった感じの本だ。新書というよりSAPIOあたりに連載されるコラムのような読後感だ。もっとも中身は面白い。小泉第1次訪朝は本物で第2次訪朝は影武者!サングラスのときは影武者?金正日の状態について重大な異変を示す兆候あり、というのが著者の心証。総連の妨害にもめげず、豊富な人脈を駆使して金正日の実態に迫る。左翼思考でもない取材スタンスにも敬服する。後半、著者の自慢話も披露されるがそれほど鼻につかない。安部前首相が著者を、唯一信用できる専門家だと評していたのも頷ける。【nibosubosi】

「えええええっ!!!」といった、かなり衝撃の内容ですよ。著者のこれまでの一連の類書と同様、なかなか読みにくい部分が顕著です。筆者が追求する本書のテーマそのものと、その背景として良いのかどうか、「取材」することの原則とか態度みたいな話題も記述されていますが、ちゃんと別けて書いていないので、混乱しがち。読者が、じゃなくて、筆者が。語りおろしでもないのに、重複が多い。しかも前の段落の締めのフレーズが直後の段落の冒頭に、微妙な文言の違いをともなって繰り返されたり。また、他の報道や他の朝鮮半島研究者や社会党系の活動家への苦言をあちこちに挟んでいますが、具体的じゃないので(具体的には言えないか)、この分野の事情に詳しくない人には何のことだかわからないうえに、主題がまぎれてしまいます。てなわけで、筆者のこれまでの類書とまったく同様に、読みにくいったら、ありゃしません。はっきりしていて良い、という側面もないではないですが、筆者の取材経路に束縛された内容ではあるので、本書に限らず、筆者の北朝鮮本を読まれる場合は、例えば石丸次郎『北のサラムたち』(インフォバーン)なんかと併読することをお奨めします。記者は歴史観を示さなければって、昨今の新聞を見る限り、ジャーナリストに歴史観なんざ示された日にゃあ、えらいことだと思わないではありません。そんなことよりちゃんと仕事してよ、とか思いますよね。しかも、歴史観を示すにあたって下敷きにするのが、やれハンティントンだ、フリードマンだ、フランシス・フクヤマだってんじゃあ、お里が知れます。その情報収集能力のうち、文献スクリーニングについては、もしかしてお粗末なのでは?とか、どうしても思っちゃいます。・・・といった、上述の諸々の欠点を、まるごと吹き飛ばす、驚くべき内容!!!。やはりジャーナリズムは、その技術論とか社会の木鐸的な使命感の横溢とか、どーでもよく、結局、えぐり出される事実に尽きるな、と思う次第。じゃあ、その驚くべき内容は何ですかって、そんなの怖くてとても書けません。是非、ご一読を。【kogonil_35】

新・魔獣狩り 11 地龍編 (ノン・ノベル 850 サイコダイバー・シリーズ 23) / 夢枕獏 / 祥伝社の口コミ

 もう少しで完結と書いてありました。なんか中だるみのような感じですが、出るたびに買っています。もう少し間隔を短くして発刊してくれないと前巻の話を忘れてしまう。早く完結して欲しい作品です。【hirochan31】

数本の糸がほつれて、さらにその数を増し、そしてそれが一本の糸に編み直されていく…本巻は「編み直される」前の「編み直される予感」の段階です。何故この話に係わっているのか判らなかった人の素性や、当初は思いもよらない「○○」が実は予定調和の存在であったりと、収束のしかたも、伏線をだらだらと拾い集めるのではなく、ゾクゾクと読ませます。さすが夢枕先生だと思います。【薫】

フェルメール全点踏破の旅 (集英社新書ヴィジュアル版) (集英社新書ヴィジュアル版) / 朽木 ゆり子 / 集英社の口コミ

普段あまり本を読まず、また絵画にも疎い私が、電車のなかでサッと読めてしまった本です。教科書的な入門書はどうも…という人におすすめ。作者の感性にも興味がわく一冊です。【あまみや】

写真がもう少し大きければ、と無い物ねだりをしてしまう。自分が目の前で見たことがあるのは、「真珠の耳飾りの少女」だけだけれども、その大きさに驚いた記憶がある。寡作で小品が多いだけに本当に貴重な資料だと思う。世界中からかき集め、一堂に並べることが出来たなら、どれだけの行列になるのだろうか。【yass】

写真やDVDで見るよりもやはり絵画は実物で間近に見てこそその価値や存在感、美しさがわかるもの。けれども、フェルメールのように現存がおよそ40点以下であってもたぶん全点踏破は叶わない夢であろう。本書はそんなはかない夢を実現してくれた好著。雑誌の連載のようなので1話ごとの完結感が高く、多少、統一感に欠ける気もするが短期間でヨーロッパからアメリカまで渡り、個人蔵・非公開以外は一気に踏破した作者に敬意。紙質、レイアウト、写真もなかなか。この本、1冊だけポケットにいれてまったく予約のない「フェルメール追っかけ旅行」を敢行して、最後にフィラデルフィアで完走記念に「ロッキー階段」を駆け上がりたいものです・・・。【nikataro】

著者が独、仏、英、蘭、米を旅してフェルメール作品を見た感想や寓意についての諸説などを紹介する一冊。盗難や展示期間の関係で鑑賞した作品は全点ではなく、33点だが、解説は37点(フェルメール作か否か判断が分かれるものを含む)につきなされている。昨年「牛乳を注ぐ女」が来日し、本年も東京都美術館にて一挙六点の公開が予定されているフェルメール作品につき興味を持った人が手軽に手に取れる著作となっている。各絵に込められた寓意の解説はやや物足りない感じがするものの、全作品が写真付きで解説され、コンパクトにまとめられていて良い。残念なのは作品の写真。画面が暗く不鮮明なものがあり、例えば本文に「画面下に○○が描かれている」とあってもその存在が分からないもののがあったりする。カラー版ではあるものの1000円と安価な新書であるから、致し方ないのかもしれない。本文は普通紙でよいので、巻末に写真だけまとめて、折りたたむ形式などにしてやや大きめの写真を載せるなどすれば、本文を読みながらの参照もしやすくよいのではないかと感じる。各美術館の情報が記載されている点は賛否が分かれると思う。本書は著者が旅をする過程を紹介するものであるが、各美術館の歴史やそこへアクセスするための交通手段などの記載は訪問する予定のない人には興味が沸かないかもしれない。逆に実物を見るべく旅行を考えている人には、「この絵は今まで貸し出されたことがない」といった情報が入っているので、役立つと思われる。【plum】

絵画関連の本でありながら、カラーが少ない本が多い中、これはカラーが綺麗。編集者と著者、出版社の絵画に対する愛情が伝わってきます。それに価格もすごくお手ごろ。自分が旅しているような気分にさせてくれます。フェルメールの絵画が出展されている町の紹介、美術館の紹介も丹念にかかれています。今秋フェルメールの絵画が日本にやってきますので、その前のガイドブック代わりにもとても良いと思います。掲載されている美術館に行きたくなりオランダとロンドンの旅のガイドブックまで買ってしまいました。この本は、私の永久保存版の絵画本になりました。【bean】

ニッポンの評判—世界17カ国最新レポート (新潮新書 276) / 新潮社の口コミ

ジョークネタにされるほど日本人は日本人論が好きだが、悲観的な話も多い。「ジャパンアズナンバーワン」のような露骨な日本賞賛というのにも組したくないが、日本人の威信というのもどこかで感じたい。本書はライフスタイル、文化などソフトな側面から日本と日本人についての世界各国からのイメージを書いている。外国人のコメントが多く引用されていて、外国人の等身大の日本人観をよく実感できる。また、賞賛一本調子ではなく、真面目過ぎたり、ヘンタイ過ぎたりと、苦笑してしまう日本人の行動様式なんかも紹介されているのも好感。でも、「勤勉」「信頼できる」という伝統的な日本人イメージというのは、強固に残ってるなと感じた。いいことだ。読んでいて、「お茶」「すし」など以前は珍妙な、オリエンタリズムさを感じさせる「異文化」として日本に興味を持つという人が多かったのに、今は「日本だから」「もの珍しいから」ではなく、本当にかっこいいから日本文化に触れているんだなという印象を強めた。そして、やはりマンガ。世界どこでも若者が関心を持つとムーブメントが大きく変わるものだなと感じた。若者をいかにひきつけるか、日本の存在感を高める重要な課題とも言えそうだ。【革命人士】

本書は、概ねニッポンのいい評判についてリポートしており、読んでいて悪い気はしません。かつては日本を象徴するフジヤマ、ゲイシャ、スキヤキしか覚えてもらえなかったエキゾチックな国、ジャパンは、いつのまにか技術立国、経済大国としてグローバルに発展し、高品質な製品が世界に知られるようになってきました。今では、アニメ、マンガ、ゲームが一世風靡し、オタク文化の発祥地としてサブカルチャー系が世界中で評価されているようです。短編で綴られた各国からのリポートなため、深く突っ込んだ形での論述はありませんが、エッセンスは十分に含まれているものと思います。読みやすくまとめられており、諸外国がニッポンをどのように見ているのか一目して現況を把握することができます。謙虚なニッポンですから国際政治色が少し弱く、それを補間するように、民間での文化交流面で静寂に認知度を高め、印象深い国をアピールしていきたいですね。こういった本をドキュメンタリーに発展していき、住んでみた諸外国事情などを絡めて、各国がニッポンという国をどう思っているのかを掘り下げた展開ができることを期待しています。【happybear0823】

20〜30年前までは欧米人の日本のイメージは「ハラキリ、ゲイシャ、フジヤマ」に代表されるように未知な部分が多く、最先端の電化製品を持っている一方着物を着て日本刀をさしている姿が描写されることもありました。さすがに今ではインターネット時代になり最新の情報が取得できる環境になったことや、日本のアニメ文化の影響もあり、日本は欧米人にとって未知な国ではなくなっています。そして本書の多くの人々が書いているように日本や日本人は憧れや尊敬の眼差しで見られていることも確かだと思います。日本では中国や韓国が戦後の賠償問題でバッシングしているというニュースが多く聞かれますが、このような感情を持っているのはこの二国だけで、戦時中に日本軍が占領した東南アジア地域を含めて、多くの国が日本に対して親しみと憧れをもっています。そのことを日本人はもっと誇りに思うべきだと思いますし、自信を持つべきだと思います。皆さんも本書を読んでもっともっと自信を持ってください!【平和】

下流大学が日本を滅ぼす! (ベスト新書 192) / 三浦 展 / ベストセラーズの口コミ

筆者の主張が他の取材の過程で得た伝聞体のエピソードやそれに基づいた主観で展開されており、ベストセラーの「下流社会」のような緻密なマーケテイング分析を期待していただけに、失望させらtれました。著者は「下流社会」以降、多くの書籍を執筆しているようですが、これは粗製濫造の類と思われても仕方がいような出来栄えです。【よたろう】

大学教育を受ける人たちの学力、社会性の低下という重要な問題を指摘・分析している。しかし、指導者としての学生への態度には慈しみの心がなく、単に罵倒しているようにしか思えないのが、この本を読者から遠ざけている原因となっているように見受けられる。私も読み始めて、あまりに文章中の「バカ」という言葉が多いので、途中から、出てくる「バカ」という言葉を数えだしてしまった。以下はその結果。「はじめに」・・・9個   「目次」 ・・・6個   「第1章」・・・7個   「第2章」 ・・・29個  「第3章」・・・11個  「第4章」・・・0個私も会社で新人教育を担当している時、少し叱ると、トイレに立てこもる者もいたりして著者が「バカ」と言いたいのはよくわかり、全体の認識も賛成できる部分が多いが、やはり本の中では冷静に議論をしてもらわないと読みづらい。内容が良くとも語り口が悪ければ良著とは言えない。残念だ。【至高の豚】

厳しいレヴューが多いですね。いくつもの事例が挙げられていますが、そこまで目くじら立てるほどの作品とは思えませんが。著者があとがきで、「語り下ろし」と正直に書いているほどです。たしかに、「大学の入学式に親が一緒に来る」というのは驚きでしたが。「地方出身者の非常識さ」の指摘については、皆に批判されているようですが、実際はもう少し限定的な形で述べられており、逆に企業社会での「地方の公立高校」出身への高い評価が指摘されている部分もあります。この問題にデータや証拠を求めるという態度は理解はできますが、余りにも真面目すぎますね。つまるところ大学は税金に寄生する産業です。その中で、admission入試なる詐欺を認めたのは信じられない愚行です。いつまでもこのような寄生虫に金を使っている余裕はもう日本にはないはずです。すべての矛盾はこの寄生という本質に由来しています。著者が提言する社会への関わりの必要性は、納得のいく提言です。昔は10歳ごろで丁稚奉公に出て物を売ることに頭を使っていたというのは見落とされていた新鮮な指摘でした。そうできるだけ早く社会に出て、問題の存在とそれとの折り合いのつけ方(解決なるものはないのだから)を学んだ方が人間は幸せなのかもしれません。顧客満足度なるアメリカ直輸入の概念が文脈の違う日本に導入され、モンスターペアレントの現出につながっているとの指摘は新鮮でした。相変わらずここでも誤用と誤解が猛威をふるっているというわけです。【recluse】

書かれている話自体は面白く、☆4つでもいいのだが、いかんせんバカをバカにしてるのがリアルでイタ過ぎる。バカな大学生の生態を嘆いているのだが、最後に申し訳程度に非現実的な対策を提示しているが、高等教育のあり方を本質的に考えているわけではない。バカ学生が多くて一番うれしいのは飯の種にできた著者ではなかろうか。下流ネタでかなり稼げている著者はバカに足を向けて寝られまい。それと、もう一つ著者の自慢話がうざい。どうしても自身の出身校一橋を東大・京大レベルと併記したいらしい。「ちょっと頑張れば東大・一橋レベルに行ける人が私立のほうが楽だから…」とか「一橋なのに、保育園のお祭りかよ〜」みたいな。東大・京大に「一緒にするな」と笑われるわ。ほかに笑ってしまうのが、「俺は講演会年100回やって2000万講演代もらうのに、なんで大学行ってバカ学生に評価されなきゃいけないんだ」とか。私は著者の話を会食や講演会で聞いたが、知的かつ問題点を的確についた話し方に好感を持っており、今もその気持ちは基本的には変わらない。でも、本書はだめ。「お前ら若者は」みたいな感じがぷんぷんな、すごい上から目線の文章。そして、☆1つにした決定的な理由は大学生の飲酒についての著者の考え方。「大学で酒の飲み方を覚えないでどうする」「大学に入ったら酒飲むの当然だろ」。「建前」とはいえ、法律の禁止する行為に極めて近いこと(言うまでもなく大学新入生の多くは未成年)を推奨するのは、「良識ある」大人ならばやってはならないことだ。バカ学生の常識のなさを散々こき下ろしているのに、これはどういうことか?自身の常識を問い直されたらいかがか。【革命人士】

本文が憶測ばかりで信用に値しないデータだらけでした。例えば、たった一人の教授がモラルの欠けてる生徒は地方出身が多い」と言った意見を、なんの調査もせず、「地方の生徒=モラルが無い」と断言したりなど。発想があまりに短絡的過ぎて終始呆れっぱなしでした【ガムテ】

35歳までに必ずやるべきこと ポケット版—運をつかむ人になれ / 重茂 達 / かんき出版の口コミ

記載内容は至極妥当で全うだと思う。しかしながら、本のタイトルともなっている35歳という年齢に大きな意味はない。本書の1項目に「35歳」が触れられているのみである。私は本書のタイトルから、30歳以上35歳以下のある程度社会経験を積んだ社会人を読者層としていることを期待して読んだ。しかし、内容は20歳でもよく40歳でもよく、誰を対象としてもよいものだった。印象としては、新入社員研修での配布資料として適していると感じた。タイトルが誤解を生みかねないと感じたため星3つとした。【chry】

ひらめきの導火線 (PHP新書 544) / 茂木 健一郎 / PHP研究所の口コミ

トヨタの工場の合理性を褒めたたえ、一人の天才のひらめきよりも多くの一般人が知恵を出し合った方が結果的には素晴らしいものができるといった趣旨のことが何度も書いてあるが、やや話題が散乱し過ぎ一体何が伝えたいのかよく分からなかった。日本人のひらめき力は他国に負けないということなど、実感として理解できる部分もあったものの、全体としてやや内容が薄い新書で残念であった。【たか】

脳は一つの天才細胞に率いられることはない。社会も同様に一人の天才に率いられるのではなく、多くの人の一歩の力に支えられている。その象徴として、全員参加のトヨタの改善運動を挙げ、一人の天才を讃えるノーベル賞と比較することにより、日本的創造の意義を考える。茂木健一郎氏らしい、大きな発想の飛躍が楽しめる好著。なお、ひらめきの導火線とは、脳におけるニューロン発火を意味しているように思う。【至高の豚】

 日本人には独創性がないと言われてきた。しかし本書では、この問題について、「トヨタ」と「ノーベル賞」とを比較することで、読者に新しい着眼点を持たせる。 一個人が大発明をするわけではないが、トヨタの「改善」を例にあげ、日本では個々人のひらめきが導火線になり大きな発明につながっているという。 また、「ひらめき」をテーマにした章は興味深く、どのような条件下で「ひらめき」が生まれるのか参考になるお話しが豊富にある。【サトマン】

日本人の弱点として創造力がない。オリジナルティをもっていないなどと揶揄されることが多い。それは本当にそうなのか。その出発点にまずは疑問を本書では投げかける。世界的企業であるトヨタを例に、日々生まれる改善というひらめき。それらを生かすための仕組み。本当に日本の強み・弱みとは何なのか。ふっと思いよぎる瞬間だ。また本書ではひらめきという能力は万人に与えられた才能だとも説く。一人の人の天才的な発想による変化も、その実は様々な影響が与えられた結果である。日々、少しでもいいからひらめき、それを蓄積すること。それが大きな結果に繋がる。本書はヘタな能力開発本よりもとても刺激的で、気づかされることがとても多い。【ニャンゴロ】

「婚活」時代 (ディスカヴァー携書 21) / 山田 昌弘 / ディスカヴァー・トゥエンティワンの口コミ

結婚するためには就職活動と同様に積極的に行動しなければいけないということが、現代の社会背景を分析して強調されていた。その通り、と感じる記述が多かった。男は自分を磨き、女は狩りにでろ、ということだが、男の立場からすると、具体的に何をしたら良いのだろうか。その点が詳しく書かれていれば尚面白かったと思う。【通りすがりのバイオ研究者】

家族社会学者・山田昌弘氏、”小子化ジャーナリスト”(なんだそれは?)・白河桃子氏による共著。後期近代における社会全領域での選択肢の増大が、「結婚市場」にも「規制緩和」を引き起こし、その結果、いわば「結婚自由化時代」ともいえる新ステージが到来したことを説いている。まずは社会学者山田氏の状況分析。■かつては、就職するにも学校の先生や、先輩らが働き先を紹介してくれたり、就職協定などの保護規制があったりで、職につくのは比較的容易だった。だが、ある時期以降、そうしたシステムが機能不全に陥る。その結果、現在では、就職情報を探したり、スキルアップをしたりして、自分を売り込まなくてはいけなくなった。■それと同様に、結婚も、かつてはボケっとしていても上司・先輩らが相手を紹介してくれた。また、社会道徳の縛りもキツかったので(結婚を前提の恋愛をしろ!)、関係が継続されがちだった。だが、ある時期以降、そうしたシステムが機能不全に陥ったため、就職同様、情報収集やスキルアップをして結婚へ向けて自分を売り込まなければならなくなった。■故に「就活」同様今は「婚活」も必要なのだ!(にもかかわらず、そうした意識が社会に共有されていないので本書が書かれた)、という展開になっている。■ちなみに、ここでいう「かつて」とは、だいたい1975年以前とされる。この期を境に未婚率が急激に上昇したり、見合い結婚と恋愛結婚の比重が逆転したりと、性愛環境に大きな変化が起こってているからだ(本書所収の統計では、詐術かとみまがうほどの変わりようだ)。■こうして「結婚自由化時代」が訪れると、「出会い」「相互選択」「結婚の決断」の各ステップで不確定要素が増大する。「出会い」のためには、まず、その場を自分で探さねばならないし、その場があっても競争しなくてはならない。また、出会うことができても、ライフスタルが多様化した現在にあっては、男女互いの生活習慣・美学を「すり合わせる」必要がでてくる。そして、決断においても社会道徳がユルくなって、「恋愛したんだから結婚しろ」とは言われなくなったためなどから、結婚へと背中を押す要素がなくなってきている。■また、「結婚自由化時代」は、競争社会であるため、勝者・敗者が生まれやすい。さらには、「コミュニケーション能力」、「経済力」、「ルックス」など、個人資産が多いものは、ますます富み(モテ)、これが少ないものはますます貧していく(非モテ)。■さらには、経済領域における「格差社会化」の影響もあり、結婚したくてもお金がないので結婚できない層も増大している。・・と、以上のような社会状況から、かつてなら「適齢期」などといわれた男女の「未婚化」「晩婚化」が、現在急速に進行しているという。では、そんな「結婚自由化市場」の現場はどうなっているか?白河氏の取材によると・・■「自由市場」の到来にもかかわらず、時代の変化に意識がついていけていない層が男女ともに存在している。■女子なら「自分の年収×2倍」希望層、男子なら「ルックス大重視」層が代表的。■また、男子側で「経済力」「性的魅力」「コミュニケーション能力」に「富める」層と、「貧しき」層の2極化が激しい。■結果「富める」男子には、どんどん女子が集中。「貧しき」男子はますます貧す。■また、「結婚自由化市場」の到来もあり、女子たちは自分磨きに精を出すが、男子は意識改革が進んでおらず、そうでもない。■と、「自分を磨けば磨くほどつりあう男子がいなくなる」というパラドックスが起こる。■そのため「未婚化」「晩婚化」に拍車がかかってしまっている。■それに加えて、昨今の男子は「ガラスのハート」。傷つくのを恐れ、自分から女子を狩りにいかず、「待ちの王子様」化している。これも「未婚化」「晩婚化」の大要員。■そうした現状をふまえ、従来の恋愛に加えて、「結婚相談所」「花婿学校」「ネット恋愛(SNSなど)」「親子見合い」「ゴルフ合コン」などの選択肢にも目を向ける。■また、恋愛対象も「年下(逆スペック)」「過去縁(学生時代の恋愛相手)」「熟年再婚市場」まで広げる、といった対処が今後の「婚活」には必要。■で、女子よ「狩りに出ろ」!男子よ「自分を磨け」!・・なのだそう。うなずける点も多いが、男性側からすると「ちょっと、あんまりじゃあないですか・・」といいたくなる展開。「いい男いないよね問題」はそこかしこで聞く話なので、実際そうなのかもしれないけれど。「”自分磨き”ってワインと英語がそんなに偉いかよ!」と、憎まれ口のひとつもたたきたくなる(冗談)。とはいえ、表題の「婚活」にはじまり、「声かけ力」「過去縁」「出会いの時間差攻撃」などといった、いかにも「AERA的」なキャッチーワードと、おもしろ具体例続出で、一気に読めてしまう。また、「選択肢と選択の自由度の増大が、自由な選択をむしろ困難にしている現代社会」という(社会学者好みの)大見立てのもとに、「ではどうすべきか」まで具体的に論じている点で一定の評価ができる。ただ、読んだあと、「こんなに大変ならいいや、結婚。」という気持ちにもされられる。実際、「結婚なんていろいろ面倒」という人も増えてるんではないか。見田宗介理論を借りれば「結婚『から』疎外されて残念・・」と思うためには、まず、「結婚『へと』疎外」される必要がある。そもそも「結婚は輝かしいものだ」という価値観をもっていないと、婚活マニュアルも、支援制度もなにも・・なのだから。やはり、働かなくては食えないが、結婚しなくても食えるから・・。それでも「結婚しようぜ!」というなら「少子化じゃ社会がもちませんよ」以外の論理も必要だろう(「だからって何で”私”が結婚しなきゃなの?」に反論できない)。欲をいえば、その点に関する分析がほしい。まあ「結婚したくてもできない」人が増えている現状について分析した本なので、「それは別の本で・・」ということなのかもしれないが。【女ノ論壇】

私自身、若かりし頃に離婚を経験した後、そのトラウマから結婚には興味がないカテゴリーに属します。一度結婚するとちょっとした余裕もあるため結婚にそれほど執着はしないのですが結婚に意欲的な女性に魅力的な男性が刈り取られているというのはまさしくその通り。40代ともなると私の周りにはワケありの男性ばかりで(女遊びがすごい、生活苦、マザコン)人生の仕切りに失敗しその失敗をずるずるとひきずっている人を見るととてもじゃないけど一緒に人生ともにしようという気持ちには正直なれない。(向こうも同じ?)遊び上手で経済力のある男性は若くてカワイイ女性に持っていかれる。ハイ。そうです。むしろちょっと女性に対しておくてな男性を自分好みの男性に仕立て上げたほうがいいという説には納得。あまりにも目が肥えすぎてしまったこと反省します。【ピュアハート】

私の周りにも、適齢期を越えた結婚したい独身男女が多数います。特別モテなくても、その気になればできそうな人ばかりで首をかしげたくなります。だけど、時代・環境要因もあるでしょうが、きっと何かが少し(結婚・恋愛面で)ズレてる&足りない・・・。この本には、そういう人達が盛りだくさんに紹介されています。例えば、「恋愛経験のない男性は、女性に対する容姿要求がますます高く・母性を求めるようになる・・・」といった下り。漫画やドラマみたいに「ある日突然(凡人の)僕の前に、美人でナイスバディで尽くしてくれる女の子が!」な〜んてことは、現実世界では殆どありえません。また、笑いながらもほほましかったのは「コンピューターが好きで、デートは秋葉原という女心に鈍感な男性」のエピソードです。似たような気持ちになる経験があったので。「この鈍感男めっっ!」とブチ切れつつも女心を切実に説明したら、少しは理解できたらしく涙目で謝る(笑)ので、仕方なく許しちゃいましたよ(笑)美人だけに人気が集中vs男性の好みは人様々で誰かの好みに必ずヒットする・・・って点ですが、合コン・パーティーなど一発勝負の時や(男性が)恋愛経験の少ない人だと前者があてはまるけど、それ以外の場合は後者かなあと思います。読後感ですが、相手ばかりに求めて、自分を全く変えない人が多いんでしょうね。自信と傲慢をはき違えてる?お互い影響しあって足りないものを補って、変わっていく過程が楽しいと思うのですが。男女の付き合いは、異文化交流みたいなもんだと私は思います。鎖国状態なのに結婚したいと曰うのは、みかんの皮をむかずにみかんを食べたいっていっているようなもの。何が何でも独身を卒業したい悩める男女にぜひぜひ読んで欲しいです。自分を客観的に見つめられるかも?まあ、一人は一人で楽しいこともありますがね。ちょっと、悲しい?【まんまる】

た、大変!モテと婚活って高速と一般道路のように同じ車線でも交わらないもののようです。当方、モテ本とかいう本をもう何冊も書いてしまったのですが(汗この本の読み方は「えぇ〜!そんな深刻なことになってるの?」とダークになるのでもなく「えぇ〜!男ってサイテー!」とぶんすかするのでもなくそこに確かにある現実を見つつ、じゃ、どうしようかと自分なりの対策を考えつつ、読み進めていくことかなと思います。こうなってるんだ!と知ることは大切。著者のおふたりの分析やたとえ話がすごく面白かったです。まぁ理想とか、できるだけ相手に動いてもらって自分は動かないみたいなことをこんな人が増えているんです!と取り上げるとなんかひどい世の中のように思いがちですが誰でもある本音かもしれません。それを知らせてくれるこの本は結婚に関する男ゴコロ女ゴコロの丸秘本音バイブル!それをふまえつつ、動くようになる素質のある人を見つけること100%でない相手にいかに自分が加点していくか100%でない自分をいかに魅力的と加点して頂けるかそれを楽しむ心意気が余裕をもって婚活できる方法かと思います。相手から○をもらえる人を目指すのも大切ですが相手に○をつける才能も必要だと思います。が、がんばりましょ〜!ってか、がんばります・・・(汗。【藤沢あゆみ】

凡人として生きるということ (幻冬舎新書 (お-5-1)) / 押井 守 / 幻冬舎の口コミ

天才は無から生み出せる。凡人は好きなことでもなんでもいいから、訓練した上で(努力)慣れや感を養って、いくしかない。みたいなことですか? 当たってる気もするし、凡人かほとんどな世の中、他人より抜きん出るには、物の見方や考え方がちょっとだけ違うだけ?なのかな。友達がいなくても、いいじゃないか!とか、引きこもりだっていいじゃないか!と、言ってくれるのは気楽になれますね。何か事件が起こると、社会が悪いから、親が、学校がとコメンテーターが他人事のように話すことがもうおかしいというのは、賛成!みんなの責任なんですよ。あなたも、私も僕も、偉そうにしている人にも。社会に参加しているみんなが、責任者だと思います。名前が有名になったとか。関係なく、みんな同じことを考えたり、毎日営むのだから。表面に出てくる事件はカタチこそ違いはあるかもしれないけど、見えない部分は、みんなツナがっていると思えます。【マミタン】

本書で押井さんが、ろくでもないと考える世界に生きる若者へ伝えるメインメッセージは以下の二つ1.人生の選択を留保しないこと人生とは選択の連続である。他者を受け入れたり、自分の尺度で富や名誉ではない自分の美学と情熱を持ち、その目的の為に勝負し続けること。勝負は諦めた時こそ勝負に負けるときこのメッセージは映画では、優一が、I kill my father と言って最強の敵「大人の男であるTeacher」に一人で挑む行動で描かれています2.社会と関わりを持つこと秋葉原のメイドでいい。仕事をすること。それによって人と関わり、社会と繋がることができ自分の社会での居場所や存在意義が見出せる。ネットで繋がるだけの社会よりも、仕事で繋がる社会の方がきっと面白いはず。そして自分を高めてくれる仕事仲間をみつけること。損得勘定抜きでつきあえる友人なんていなくていい押井さんは評論家でも文化人でもないので、文章での表現は完璧ではありませんが、この病んだ社会に生きる若者に映画と平行してメッセージを発したいという強い思いと、その社会への深い洞察から生まれたメッセージは強く心に響くものがありました映画だけでなく、本書もぜひ多くの若者に目を通してもらい、何か大切なものを掴んで頂けたらと思います【New JJ-K 72】

本書は、全体を、ひとつの言説として理解するのが良く、あるひとつの言説を取り出して、それについて評価するのはいかがなものかとは思うが、それでも、飲み込めない、納得できない、賛同しかねる主張が散見されるので、不本意ながら、そうする他ない。特に気になるのが、冒頭の「若さには価値がある」というのはデマである、という彼の主張である。彼は、「若さ」というものには「絶対的価値」はなく、そして、まるで若さには価値があるかのごとく語る大人を、建前しか語らない、として、論難する。しかし、わたしは、この立場に、与しない。それは、世間で「若さには価値がある」と言われる場合、そこには2つの意味が含まれているからである。ある人(主に「大人」と呼ばれる人)が、「若さには価値がある」というとき、第一に、それは、本当に若さには価値があるから、そう述べているのである。ご案内の通り、世の中には、「若さには価値がある」ということを前提としなければ、説明のつかない社会的営みが存在する。それらを著者はどのように説明するのだろうか。第二に、これを言うことで、「若さには価値がある」という社会的合意を形成するという意味である。確かに、著者が言う様に、あらゆる人に才能があるわけではなく、専門学校に入ったからといって、皆が皆、望む職業に就けるわけではないし、若いというだけであらゆる場合に失敗が許されるわけでもない。しかし、だからといって、失敗を許さない社会が、本来あるべき姿ということにはならない。一体何が成功で、何が失敗なのかということは誰にも判断できないし、それは本人が決めればいい問題である場合もある。結局、この問題は、あなたはどのような社会を形成したいか、という問題に行き着くのである。そして、「若さには価値がある」という旨の発言をする者は、本当にそう思っているし、発言によって、若さに価値を見出すような社会的合意の形成に参加しているのである。わたしは、若い時分は「若さには価値がある」と信じていて、大人になれば、それをデマとして用いるようになるというような著者の論には、与しない。たとえ、あらゆる人間に才能があるわけではないとしても、わたしは、「若さには価値がある」と信じるし、そう信じ、それを前提に社会を形成していこうとする人間が多数派を占める社会に住みたいと思う。例えば、「戦争は決してなくならない」とか、「いじめはなくならない」といった言説は、全てただの現実主義である。人間が存在する限り、確かにこれらは無くならないかもしれない。しかし、だからといって、それを声高に主張することに意味を感じないし、そのような「剥き出しの現実主義」を採ることに何の魅力も感じない。そこには、生産的なものが何ら含まれていないからである。そして、著者が採る立場は、このような現実主義なのである。著者は、「若さには価値がある」と言う「大人」がみな、このようなことに気付いていないとお思いなのであろうか。だとしたら、それこそ、事の本質が見えていないと言わざるを得ない。剥き出しの現実主義を推し進める著者の主張には、わたしは、生産的なものを見出せなかった。また、本書では、実証を踏まえた論が展開されているわけでもないし、どのような本にも載っていないような哲学と呼べるものが書いてあるわけでもない。したがって、わたしは、これから本書を読もうとお思いの方には、薦めない。本書は、居酒屋で、著者に与太話を聞かされる雰囲気を味わいたい方だけに、お薦めしたい。【キョン太】

押井守監督と比較して出てくる監督としては宮崎駿監督だが、本書でも触れるが宮崎監督は「建前」の人であり、押井監督は「本音」の人である。氏が唱える論は賛否はあると思うが、本音を通すことで世界の多くの人に影響を与えてきた人だけに奇麗事でなく本質に問いかける、その言葉は重い。新作「スカイ・クロラ」でもテーマになっているが、今我々が素晴らしいと考えている「若さ」「自由」が果たして素晴らしいものなのか?自由は状態だけが語られ、自由に行為を行うという意味が忘れられているという主張は、自分を見直すのに十分であった。映画だけでなく、その主張を存分に味わうためにもファンにとっては必読の一冊だろう。【showtime】

タイトルから受ける第一印象とは違って、中身は複雑な現代に生きる若者への熱いメッセージに満ちている。コミュニケーション不全や格差社会といった幅広い事柄について、一風変わった持論を展開しているが、姿勢はいたって肯定的で、批判色が強く否定的なところからしか切り込めない評論家などよりも考え方が柔軟だと思う。押井監督はあとがきに、映画『スカイ・クロラ』は若者へ向けたメッセージだと書いている。『スカイ・クロラ』に込めたメッセージは、この本でも存分に披露されているから、映画とあわせて読めばいっそう理解が深まることは間違いないだろう。【海山ごはん】

コンサルタントの「質問力」 (PHPビジネス新書 52) / 野口 吉昭 / PHP研究所の口コミ

この筆者の著作(ノウハウ・ドゥハウシリーズや夢とビジョンを語る技術など)が好きで、発売後すぐに買ったが、内容が表面的ではっとさせられる視点が何もなかった。正直がっかりした。残念だ。【きんかん】

著者はHRインスティチュートの代表をされているとのこと。HRインスティチュートといえば、ロジカルシンキングのノウハウ・ドゥハウ (PHPビジネス選書)も出版していて、ロジカルシンキング関連本の中では、売れている部類に入っているのではないだろうか?ビジネスマンにとって、「コンサルタント」は憧れの職業で、「仕事はコンサルタントやってます。」と言われた瞬間に「負けました」と頭が下がってしまう。この本に書かれている内容も鮮やかで、「さすが!」と思わせるのだが、いざ自分が明日から実践できるかと自問すると「う〜ん」と唸ってしまう。コンサルタントのプロが長年蓄積してきたノウハウをそんな簡単に真似出来るはずがない現実に気づかされたのも事実。【湘南に住む3児の父親】

僕は仕事柄インタビューすることも多い。もちろん事前に質問を考えていくが、なかなか核心に迫れず、「ちょっと今回は聞き方を失敗した」と思うこともごくたまにある。「質問の内容や流れに原因があった」とは分かっていたが、どの部分が悪いか漠然とした感があった。その部分を明確にしてくれたのが本書といえる。インタビューのときは「仮説」を綿密に立て、それを「質問」によって検証する。もし仮説が間違っていれば修正し、本質に切り込んでいく。これはコンサルタントとしては当たり前のことかもしれない。ただ、自分にとってはこの「仮説」の甘さがインタビューで果実を手にできない原因であると、改めて思い知らされた。今後は「仮説」⇒「検証」を意識し、そのスキルを完全に自分のものにしていきたい。またその他にも質問する上でのノウハウが満載。自分としてはあらゆる職業で非常に役に立つ本だと感じた。【西村キラリ】

内容が分かりやすいという意味の“Easy”ではなく、著者が内容を練りこんでいない安易に書いた感がある、という意味の“Easy”です。比喩やケースが多用されていて、ぱっと見は読みやすいのですが、後味が残りません。5年前に読んだ著者の『「夢とビジョン」を語る技術』がとても良い本だったので手に取ったのですが、楽にお仕事をしすぎではないでしょうか。【トラストマスター】

この手のビジネス新書にありがちな“著者の成功自慢”が満載な1冊です。「私はこういう思考ができるorスキルがあるので、あの仕事では高い評価を得られた。」みたいなのが何度も出てきます。他にはごくごく常識的なことと浅い経営学の知識ぐらいしか書いてません。まぁ「明確な解答をもたらさず、読者自身が気付くように仕向けている」といえば、なんとなく通っちゃいそうな理屈ですけど。【としあき】

科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている [宝島社新書] (宝島社新書 275) / 丸山茂徳 / 宝島社の口コミ

地球温暖化に関して、これまであまり報道されてこなかった科学的な事実、そこから想定されることが書かれていて、興味深く読めました。第1章だけは・・・そこから最後まで感想文に過ぎず、現実離れも甚だしい!。愚痴のオンパレードか!【那須塩原のペンギン】

 第一章は非常に興味を持って読みましたが、それ以後の章は話が飛躍しすぎです。 統一国家だとか歴史をひもといてなどなど、科学から逸脱しすぎていて信憑性に欠けます。いろいろと図を多用しそれらしく書いているのですがやはり独自主張のオンパレードという感は否めません。 最後には「寒冷化がついにはじまった」というような意味深な話もありますが長期的に見てやはり温暖化傾向にあるのは間違いなく、ちょっと暴走しすぎのような気がしました。 一章だけの評価だと星4〜5つ。その他は星2つといった評価になると思います。【読書好き】

 前半と後半の内容があまりに乖離しすぎていて、呼んでいて途中で馬鹿らしくなりました。 前半は確かに、科学的な根拠に基づいて、常識になっている二酸化炭素温暖仮説を明快に論破する内容で、なるほどと納得させられるものでした。そこから、今の本当の課題は「食糧問題」と「石油問題」だ、と結論付ける展開も、理解できました。 ところが、後半に差し掛かるとどういうわけか、世界は一つになるべきだ、とか日本は伝統や文化を棄てて世界統一国家の建設に尽力すべきだ、とか、まったく意味不明な方向へ議論が進みます。はっきり言って、それぞれの国が文化をすてて一つにまとまるなど、絵空言以外の何者でもありません。 およそ歴史や社会情勢には疎いとしか言い様がない偏向した思想には、なんだかがっかりしました。この作者は、ひとときの共産主義的な理想にいまだに取り付かれていて、それゆえ今の中国にも落胆しているだけの、もはや廃れてしまったただの理想主義者の生き残りにすぎない気がしました。それだけに、前半の話すらなんだかすっかり怪しい気がしてきたのが非常に残念です。【Vega】

東京工業大学教授による、世間の「常識」に真っ向から反論する本。勇気あります。さまざまなデータや学説を検討しながら「二酸化炭素で温暖化」どころか、「二酸化炭素の温室効果は非常に小さく、むしろ地球は寒冷化している」という説を導き出し、温暖化とは別の意味での2020年問題、石油の枯渇と食糧危機に警鐘を鳴らします。常識的な「温暖化説」が正しいか著者の唱える「寒冷化説」が正しいかは、あと5年もすれば実際の気候変動が証明してくれるでしょう。信じる人も信じない人も一読の価値はあります。(星5つ)ただ、途中の国際政治っぽい内容の部分は余計だと思います。「民主主義国は戦争しない」「これからのリーダーはアメリカ」などの主張には賛否が分かれるのではないでしょうか。この部分のおかげで全体がサブカルっぽく思われないか心配です。宝島社だし。せっかく他の部分の説得力が素晴らしいだけに、残念です。(星マイナス2)差し引き星3つ。【えーち】

CO2地球温暖化説に対して、太陽活動等による寒冷化説を唱えている前半は科学的データが豊富で納得させられる部分が多い。ローマクラブの「成長の限界」をイントロとして始まる後半は、人口増、石油枯渇、食糧不足などの要因を元に、戦争、民主主義、マスコミの無知などを含めた科学者目線からの社会・政策論を展開している。 確かに後半の質は前半に比べ持論的で未来論的だが、科学者が自分の専門を元に社会システムや政策論を堂々と述べている点は、日本のタコつぼ科学者が見習うべき重要なことであると思う。今のリーダー国家アメリカの特質として、「科学と政治の一致」を挙げている点も、著者が、科学者がもっと政策にかかわるべきだ、という主張が読み取れる。コペルニクス地動説、ダーウィン進化論、そしてIPCCのCO2地球温暖化説と並べてみて、温暖化論の正否は今主張している人が生きている間に結論が出るという点で、多額の公費を費やしての対策が良かったか悪かったか、私たちも見張ってゆく必要がある。【スーパーts】

仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか (幻冬舎新書 や 5-1) / 山本ケイイチ / 幻冬舎の口コミ

 パーソナル・トレーナーとして多くの人のトレーニングを指導してきた経験から、(1)筋力トレーニングをする意義は何か、(2)継続するためにはどのようにすればよいか、(3)フィットネスクラブやトレーナーはどう選べばよいか、などを記述している。 したがって、フィットネスクラブに通ってトレーニングをしようとしている人にとっては参考になる部分が多いと思う。 また、トレーニングには人によって様々な目標があり、その目標によってトレーニング内容も全く異なる(たとえば筋力をつけるためと痩せるためのトレーニングはメニューが異なる)という、考えてみれば当たり前のことを再認識するなど、いくつか参考になる部分があった。 ただ、具体的な筋力トレーニングの方法(どんなメニューを何セットするというような具体的メニュー)は書かれていない。また、タイトルの「仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか」で想起されるようなビジネス書的な要素もほとんどない。そのような内容を期待する読者には向かないと思う。【mfhty】

いかにも流行りモノのタイトル、しかも裏表紙に載っている著者がカッコよくて出来すぎ!と思って無視していたが、あまりに売れているようなので読んでみた。一本筋が通っていて、すっと読みきれるのに心にのこるメッセージがいくつもあった。これは体を鍛えたい人のための本ではない。れっきとしたビジネス本だ。「一番難しいのは継続することである」「目標を具体化すること。現実とのギャップを埋める努力をすること」「極端はいけない。周りに気味悪がられたら、のめりこみすぎていないかセルフチェック」もちろん筋肉を強化するための理論も書いてある。難しすぎず、非常に程度のよいレベルの言葉で書いてあった。素人の私でも分かった。最近色々ビジネス本を読んでいるが、肩肘張らずに素直に読め、しかもメッセージがちゃんと残る良本だった。【泳ぐ猫】

 トレーニングを続けるための意識付けに関する考え方の整理から、目的に応じたトレーニングを行うための方法論の整理まで、具体的なトレーニング手法ではなく、運動を続けるための考え方のフレームワークを無駄なく整理した良書だと思います。フィットネスジム選びの着眼点などにも触れられており、一通り目を通すとトレーニングを始めたくなります。 最近は新書も乱造気味ですが、極端な実用書にも学術書にもなりきれないジャンルなわけですから、こういった短時間で読めてそれなりの発見がある本というのは、悪くないと思います。【ペリカン堂】

内容に関しては有力な情報はありますが、タイトルと内容がまったく合っていないところが気になります。中身は、筋トレに関しての本で、仕事との関係についてはふれられていません。また、文章からマイナスの感情がただよっている感じがします。どちらかと言うと、「継続」できない人を皮肉ったような書き方になっているので、あまりいい印象を受けません。題名は斬新で、興味をそそるようなものですが、中身はいたって平凡です。【常夏】

筋トレに限らず、何か新しいことを始めて、それを続けるためのマインドの持ち方やヒントを教えてくれた。筋トレの最大の目的は、「続ける」こと。確かに、筋トレを始める動機というのは、痩せたいとか筋肉をつけてモテたい等、何かしら終着点のある目的を設定しがちだが(もちろん、始めるキッカケは、そのような俗な動機で構わない)、何kg痩せた、筋肉が何kg増量した等、その目的を達成した時点で、真の目的は達成したとはいえない。理想の体型に達して、さらに、その体型を”維持”しなければ意味がない。最初の動機は何であれ、筋トレの最終目的は誰でも、「続ける」ことに収束する。毎日歯磨きをしないと気が済まないと思うのと同じように、筋トレをしないと気持ちが落ち着かない、何となく気だるいと思うくらいまで、日常生活の一部として組み込む事が大切である。常に理想の体型、心身の健康を維持し、その人のライフスタイル全体に好影響を与える事が真の目的である。【revolution】

<勝負脳>の鍛え方 (講談社現代新書) / 林 成之 / 講談社の口コミ

 なかなか、ためになるよい本だと思います。 日々の生活での心構えとして実践していきたいと思うことが多いです。 心技体の一番は心から、脳イコール心ではないでしょうか。 これからの生活の実践に生かしたいと思います。 子供の教育、勉強方針にも生かしたいと思います。【乱読者】

「勝負脳」という言葉を筆者の林氏は自分の造語だと言っているが、この言葉は外国のカジノの世界では何十年も前から当たり前のように用いられている言葉であって林氏の造語では決してない。たんに彼が知らなかっただけの話であって、自分のいる世界で自分がたまたま初めて使ったことでそれをあたかも自分で造語したように言われるのはどうかと首を傾げる。 彼は医者なので言葉の使い方への厳しさも持っているとは思うが、そうした点が数カ所で気になってしまったせいで、氏の本題の主張に対しても、そうした甘さがあるのではないかと想像してしまい、残念な気持ちを持った。 ただし、内容に関しては納得できる部分が多かった。【えどもん】

脳の働きについて、非常に詳しく説明してあります。実例も豊富で、特にオリンピック選手を例に取ったものが多く、とてもわかりやすいです。また脳の働きだけにとどまらず、人間そのもののメカニズムが紹介されているといってもよいでしょう。ゴルフをされている方にも、とても参考になる部分があります。【常夏】

 「脳低温蘇生法」がTVでも取り上げられ、私が書評(「脳治療革命の朝」)でも大絶賛した日本大学の林成之元日大教授の著作物である。 本書は、医療ドキュメントと言うより、長い治療歴を通じて得られた彼なりの「脳」に対する認識である。 ラマ・チャンドランや茂木健一郎といった脳科学者とは異質なセンスで書かれている。 興味深いと思ったのは、脳の疲労回復に関する記述で、脳の「疲労」は体の疲労と違って簡単に回復しないとある。 脳の疲労のサインは、何をするにも億劫だとか鬱的なものだけでなく、否定的な言葉が浮かぶとか、集中力が続かないという症状?で示される。 脳が疲労すると手足の微妙な動きが制御できなくなるとのことだ。 この原因は、神経伝達物質のドーパミンが、ストレスで発生する活性酸素の影響を受けやすいことによるという。 仕事をやり残したり、疑問を先送りする人は常にストレスを抱えた状態になるので好ましくないという。  なんと疲労解除の命令を出す機能もまた脳は持っていると言うことで、前頭眼窩野の機能を高めるために好きな匂いを嗅ぎながら楽しい話をすればいいとのことである。 逆に言えば、楽しい話ができる相手がいないと脳の疲労回復は難しいと言うことになる。【lexusboy】

神経科学の話はかなりトンデモ系.海馬と扁桃核が通常のCTで映らないほど小さいとか,これらの部位が植物状態では欠損するとか.目がテンになる.心理学の話はかなりオリジナル.知能にしても記憶にしても,既存の理論をまったく参照せず,直感を根拠に独自の理論を作り上げている.独創性には感服する.【pcat】

ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112) / 堤 未果 / 岩波書店の口コミ

大金持ちと貧困が同居する先進国、そういったら言いすぎだろうか....、でも残念ながらアメリカの真実です。 日本のメディアではアメリカの国内問題の実態がなかなか報道されない様ですが、この本は、その実態が簡潔に纏められています。 プロローグでサブプライム問題から話が始まっています。 ”サブプライム問題は単なる金融の話ではなく、過剰な市場原理が経済的「弱者」を食い物にした「貧困ビジネス」の一つだ。” 裕福層・中間層に対する住宅ローンが一巡し借り手がいなくなったんので通常ローンを借りれない貧困層をターゲットしローンを組ませ債権は証券化して転売して資金を早期に回収してしまう。 あとで、借り手がローンを返済できなくなっても貸し手は痛くもかゆくもない。 利益の極大化が良しとされるアングロサクソン資本主義の行き着く先が「暴走型市場原理システム」そこでは弱者が食い物にされ、人間らしく生きるための生存権を奪われた挙句、使い捨てにされていく。 一章では、貧困と肥満の関係を取り上げる。 貧困層にたいする福祉、学校給食等がファーストフード産業に巨大マーケットとしてビジネスの対象にされる、そこではコストを下げた所謂ジャンクフードが提供される。 カロリーは高いが栄養価は乏しい。 結果、肥満するが体はボロボロになっていく。 二章では、民営化と自由化が個人の職場を奪い収入の手段失った方々が経済難民化していく姿を追う。 規制が別の見方でみれば保護になっている場合もあるということ。 三章では、医療問題、社会保険制度が充実していないため全て個人の自己責任とされてしまう。 個人向け医療保険にも保険会社の利益至上主義が露骨なまでに影響されている。 医療現場でも病院の株式会社化で利益至上主義が蔓延る現実がルポされる。 四章では、貧困層の若者たちが戦場に送る兵士としてリクルートされていく現実がルポされている。 組織的に貧困に追い込み兵士等で戦場に行くしか生きられない様に仕向けられている。 五章では、戦場が民営化されていく現実、世界の貧困層がそのビジネスを支えている現実がルポされている。【本が好き】

貴重な指摘が多いが、本書は全体として巧みなプロパガンダ(政治的宣伝)である。著者の誘導に軽々しく乗っかって米国を嘲笑する向きが多いのは日本社会にとって危険極まりない。これだけ富の格差が絶望的に大きく、医療に問題を抱えているにも関わらずアメリカの成長率は日本よりも高く、移民の流入によって人口も増え続けている。労働力人口の減少に全く危機感のないどこかの島国よりも遥かに将来性があるのだ。本書は悲惨な貧困層だけに目を向けることによって、アメリカが巧みに最良の資質を持つ意欲的な人材を世界中から集めている事実を隠蔽しようとしている。アジアのトップ層の優秀な学生は大挙してアメリカの大学を目指し、西海岸ではインド系の多くの技術者や経営者が活躍している。また、起業の容易さとチャレンジを容認・評価する文化は我々の遠く及ぶところではない。こうした事情の紹介では小林由美女史の著作の方が遥かに勝っている。超・格差社会アメリカの真実90年代前半のアメリカでの暴動を見て多くの日本人が超大国の斜陽を哀れんでいたが、その後の数年であっと言う間に形勢逆転し、塗炭の苦しみを味わったのは我らが日本であったことを忘れてはならない。アメリカにはこの貧困の解決に向けて果敢な挑戦を行っている個人や団体(例:コモングラウンド)も数多く、社会貢献の意識と活動の面でも日本は劣勢である。未成年も貧困層支援などボランティアを行うのが当たり前の社会なのだから。この分野に関してはロバート・フランク『ザ・ニューリッチ』と駒崎弘樹『「社会を変える」を仕事にする』が非常に参考になる。ザ・ニューリッチ—アメリカ新富裕層の知られざる実態「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方アメリカの窮状をいかに嬉々と論じても我々の社会が改善される訳ではないのは明らかであり、我々はアイルランドやイギリスの成長政策から学び、北欧やフランスの再配分政策を真剣に研究しなければならない。経済成長なくして社会保障制度の維持が不可能であることは自明の理である。資本開国論—新たなグローバル化時代の経済戦略フィンランド豊かさのメソッド (集英社新書 (0453)) (集英社新書 (0453))【少子化問題に直面しようとしない日本】

 憲法9条を変えたいと思う人は多い。 しかし本書を読めば「本当にそんなこと言っていいのかね?」という気にきっとなる。 アメリカの富裕層、タカ派、軍産複合体、アメリカのマスコミは(他国を巻き込んで)戦争をしたがっている。 儲かるから・・・。 しかし、彼らは直接戦地では戦わない。  戦いに狩り出され、現地の罪もない「普通の人」を殺し、「普通の人」の目玉をくり抜くのは、これも普通のアメリカ人なのである。 普通のアメリカ人。一般人。つまり奨学金のほしい「普通の学生」、子供を育てている「普通の父親」。 彼らは、税金の高騰、学費の高騰、食費の高騰、石油の高騰によって簡単に操作され、貧困に追い詰められ、まともな仕事といえば軍関連しかなくなり(詐欺、嘘なのだが)、軍に狩り出される。結果、そうした作業に従事させられた「普通の人」は心のキズを負って帰国して、「普通の仕事」につけなくなって、路上生活をさせられ死んでゆく。国のために戦った愛国者は、帰国して路上で厳寒の中、精神を病み、誰にも見取られず、孤独に死んでゆくのである。 しかし、軍人にもなれない人も出る。 ここが重要である。 彼らは派遣社員になる。 普通のハケン会社に登録するだけである。 派遣社員、彼らはもちろん軍人ではない。 しかし、銃弾飛び交う戦地へ行かされるのである。 その扱いは現地軍人の「奴隷」である。靴も支給されない、砂漠で水も支給されない。 劣化ウラン弾に汚れた水を飲んでも、保障もない。 現地で死んでも、会社の事故で済まされてしまう。そんな派遣社員である。 今、日本で派遣社員。フリーター、非正規労働者が増えたのは、かなり作為的、意図的なのだが、結果どうなるか・・・本書からはリアルに分かる。 それはそれは恐ろしい「SF並の現実」である。  【シャムネコ37】

 本書で紹介されているのは、貧困下が進むアメリカで起こっている事実と、それを利用しようとする企業と政府の現実である。 本書によれば、学校給食に食い込むフードビジネスが、マクドナルドやピザハットなどのファストフードであるため、貧困層の多い公立学校では約半分の子供が肥満児になっている。また、ハリケーンカトリーナの被害を受けたニューオーリンズ地区の住民に対して政府が出した救済策は、とうてい無理に決まっている貧困層に対する政府の土地の払い下げである。このため、富裕層が土地を買って、貯水池や高級コンドミニアムになってきているという。さらに、高額な医療費のために無保険者が5000万人近くに増大し、一方で病院にも市場原理主義が進んでコスト削減が進み、医療過誤も急増しているという。 このような現実をいくつも示した上で、著者がもっとも力を入れているのがイラク戦争に関する部分である。大学に通えない貧困層に奨学金が出るといって食い込む米軍のリクルーター。戦争ビジネスとしてチェイニー副大統領がCEOをしていたハリバートン社に見られるような派遣会社が世界中に網を巡らして、貧困国からイラクに労働者を送り込んでいるという現実。 富裕層と貧困層という二極化が進行している中で、これを民営化を進める政府が戦争に活用しているという、市場原理主義が行き着くところまで行ってしまったアメリカ。 ここに、今日本で進行しつつある民営化と進む格差などの現象が重ね合わされてしまう。エピローグで「消費をやめましょう」とクリスマスシーズンにマンハッタンの玩具店の前で叫ぶ教会の牧師を紹介している。このメッセージが、これからの世界経済への一つの回答を示しているように思えてならない。【takokakuta】

以前からアメリカ人には肥満が多いというイメージがあったが、その原因が貧困であることが衝撃であった。肥満=ジャンクフードの食べすぎと考えていたが、実は、貧困故にジャンクフードしか食べれない環境にあるようである。読み進めていくと、医療、戦争等について書かれているが、その原因が資本主義を追求た結果にであるので驚愕する。【minamoto】

解剖学はおもしろい—死体からDNAまでの秘密 (プレイブックス・インテリジェンス) / 上野 正彦 / 青春出版社の口コミ

 監察医の上野さんが、看護専門学校の講義を行った時の話を纏めた本です。看護学校の講義の時に学生の興味を引きつけ、注目を集めないと講義はなりたたないので、だらだらと教科書に沿って講義をしていてはいけないと思い魅力のある内容にしようと話した講義の内容がこの本の基本です。 患者の取り違い、腎臓などの摘出手術などの時に、患者自身が、悪い方の腎臓をマジックインクなどで丸をつけて、摘出手術の時に、悪くない方の、腎臓を摘出することを防いだ方がいいなどと言った、上野さん独特のアイデアも多く詰まっています。 電車の中で読む時にお勧めです。【河岸宏和】

 身体の器官とその役割を著者の体験した事件を交えて平易なやさしい文章で興味深く解説してあります。 図が少ないのに解りやすく、解剖学など縁もない私も楽しく読みました。とくに印象に残ったのは 「甲状腺ホルモンと副腎皮質ホルモン以外のホルモンは消化液に弱いので、動物の睾丸などを食べ、ホルモンとしての効果を期待するのは無理」という話です。 笑ってしまいました。【佐藤さえ】

「私はうつ」と言いたがる人たち (PHP新書 534) / 香山 リカ / PHP研究所の口コミ

現代病と言われるまでになったうつ病。最近では朝青龍や安倍首相をとりあげ、また会社では、うつ病の診断書を提出して休職している人と休職した人の分の仕事も負担させられて過労からうつになる人。うつ病セレブとうつ病難民。対称化して表現されているところがおもしろかったです。【ありんこ】

 私も5年前からうつになり,現在3回目の休職中である。3回も休職すると上司から「休むくらいなら辞めろ。」と言われ身の置き所のない思いをしているので,うつを理由に休みながら旅行や転職活動などをしている人がたくさんいるのは不愉快である。 うつ病やメンタルヘルスの問題が近年ようやく一般の企業や官公庁にも認識されてきた昨今であるが,本書にあるとおり本当の意味での理解は専門家である医師にも判断が困難なところであり,それを逆手にとってうつを既得権益のごとく振りかざす「ごね得」は許されない。本当に苦しんでる人たちはたくさんいるのだ。 本書は,現在の社会病理を鋭く考察した読む価値のある一冊である。【念仏の鉄】

 私の身の回りでもうつの方が増えてきました。きちんと病院に行ってうつと診断された方もいますし、安倍首相の様に突然仕事を放り投げた方もいます。 著者によると、診断書さえあれば世の中は休み易くなったと有りますが、現役で働いている人たちはそう簡単に「うつ」の診断書があっても休めないと思います。 「オレだって落ち込む事があるんだ」、「うつなんて気合いが足りないんだ」と思っている上司の方はまだまだ多いと思います。 うつは風邪の様に誰でも罹る事があって、きちんと休めば直ると言うことをテレビに出ることの多い著者にもっともっと世間に伝えてもらいたい物です。【河岸宏和】

タイトルから察すると「うつ」でもないのに「うつ」と偽っている人たちを批判したような内容のように映りますが、決してそうではありません。この本を読んで感じたのは、急増する「うつ病」患者に、お医者さんもかなり戸惑っているのではないか、ということです。最近の「うつ」は、会社を休んで気分転換と称して海外旅行に行ったりする「うつセレブ」という状況がある一方で、うつ病即退職という現実もあります。精神科の医者からみても「うつ」というのは判断がつきづらく対応に苦慮していることが伺えます。パーソナリティーとして「うつ」を自称している人もいるのではないか、ということも言えるのですが、判断がつきかねているように受け取れました。「うつ病」に関する事実と、臨床医としての意見をあわせて提示し、今の世の中の歪みを提示されているように思えました。激増するうつ病の背後にある問題点が鳥瞰できると思います。【街道を行く】

私は香山センセイの本は全体的にうさんくさいと思ってたのですが、これは比較的アタリの一冊です。「うつ病セレブ」と「うつ病難民」、うつ罹病者の間にも格差が!というのが衝撃的でした。うつと診断されて安心する人と、がっかりする人、臨床の現場ではどちらも確かにいるかと思います。そして、うつの診断をたてに遊び回る人、逆に何の意欲もわかずふさぎ込む人、これもいると思います。うつに関する本は数あれど、この辺を突っ込んだ本はなかなかないんじゃないですかね。ただ、本書の怖いところは、本当にうつに苦しんでいる人に対して、「どうせこいつも『うつ病セレブ』なんだろ」という偏見が広まりかねないことです。私もうつ回復期に「魔法の紙(診断書)出してたらずっと休めるんでしょ? いいなぁ」などと心無い言葉をかけられ、非常に不快感を覚えた記憶があります。そういうところへの配慮が足りないと感じたので、星4つとさせていただきました。とはいえ、ある程度うつを知る人には興味深い本ではあります。まあ気が向けば読んでもいいと思います。【Jing*3】

人生は勉強より「世渡り力」だ! (青春新書INTELLIGENCE 204) / 岡野 雅行 / 青春出版社の口コミ

自分のノウハウに絶対の自信があれば、たとえ相手が大企業でも怯むことはない。本書は成功者にありがちな綺麗でカッコイイ話ではないが、全て本音で書かれた成功への指南書でもある。全てを鵜呑みにするには多少疑問があるが、実際の話なので説得力は十分ある。ベラメエ調の語り口調もいい味出している。岡野さんといると楽しいだろうし、こんな社長と一緒に仕事ができたら従業員もいい仕事ができると思った。コンサルタントの書いた成功本より、よほどためになります。【Shinya】

 中小の会社で働いていると、著者の岡野さんのような気持ちになります。大手企業は常に上から目線で、「お宅の商品を買って上げるよ」「いいだろう言い値で」、見積もりを取って、注文が来て、製造してから「もう少し値段を負けてよ」と後出しジャンケンをしてくる人たちをギャフンと言わせた下りは本当に読んでいてすっきりします。 商売の、製造の基本中の基本です。「いい物を作れば営業はいらない」私もよく話していましたが、痛く無い注射針などはまさしく「いい物」の基本です。 特許を取るときも大手と一緒に取ると言うことは、目から鱗の発想です。大手企業にいじめられているあなたにお勧めの一冊です。【河岸宏和】

岡野さんは、要するに「職人の親玉」である。頑固を地で行く人だ。だから「世渡り力」というタイトルには、はっきり言って違和感を覚えた。しかし「はじめに」に、「世渡り力」ってのは、おべっか使ったり自分だけ得するような薄っぺらいものじゃないよ。「人と情報のマネジメント」って意味だ。とあって、まず納得。そして「オレの言う世渡り力とは……」と、こう続ける。・自分のアイデアとノウハウを守る・「前例がない」盾にとる人を突き放す・ナメてくる相手を返り討ちにする・権威をカサに着てくる人をギャフンと言わせるもちろん、岡野さんはサラリーマンではない。だからこの本で言っていることが誰にでも通じるとはいえないだろう。しかし、「職人」とは、いわば「プロ」の世界だ。プロフェッショナルの生き方を知ることは、たとえ仕事のフィールドが違っても、大いに意味がある。全体が、語り口調で書かれており、一気に読むことができる。気づきの多い一冊だった。【辰巳】

岡野さんの本は本当に面白い。この方の話しを直接聴くチャンスがあったら、ぜひ行って見たいものだ。世渡り力というと、なにやら調子よく、ひょいひょいと進む力という聞こえ方もするが、冒頭でご本人が(要約すると)「そんなものじゃない。人生の機微と、義理人情と、人様に可愛がられ引き上げてもらう総合力だ」とおっしゃっている。仕事が心底好きで、その仕事を通じて培った考えや、人付き合いのノウハウを惜しみなく話してくれる。この本は、すごく腕のいいおじいちゃんが仕事にからむ人生の機微を語ってくれる本だ。とても参考になったし、良い本だった。こういった昔からの洗練された、人のことを考え尊敬している人付き合いの方法って、もっと見直されるべきだと思う。【久保田夏彦】

■ 【下町の人間関係で揉まれ育つ】 東京の下町(墨田区東向島)に生まれ育った著者(08年 現在75歳だが、若々しい)が、親父さんから受継いだ金 型工場で、大企業に出来ない、「無痛注射針」や「携帯 電話電池ケース」を世に生み出している。本人は、幼くし て勉強嫌いというか、周囲の下町特有の人間関係に包 まれ、学歴に拘らずのびのび育てられた環境に有ったよ うです。 ■ 【人に裏切られ騙されるも、スキルを信念に変え】 その結果、著者本人は義理人情に厚く、一方、他人から 騙されるなど、多くのことを人間関係を通じて学び、鍛え られ知恵を身に付けたと思われます。そこで、役に立つ 「情報」、好かれる「人柄」、確実な「PR]、騙されない「防 衛策」、一流から学ぶ「品格」、仕事から生まれる「自信」 などを通じて、『世渡り力』として学歴社会をも凌駕するも のがあることを警鐘しております。 ■ 【高学歴世代の犯罪】 昨今世間を騒がせております「大分教員採用試験汚職」 は言うまでもなく、社保庁不正・官民癒着による不正事 件など、その枚挙にいとまがありません。又、「秋葉原事 件」を始めとする。ネットの闇サイト活用に代表される社 会の閉塞感などには、現代社会の識者達も成す術を 失っている感があります。 ■ 【デジタル世代へのメッセージ】 教育委員会の皆さんは、高学歴であり、社保庁不正・官 民癒着などは、高級官僚と大企業幹部によって引き起こされ ております。又、闇サイトは、人間関係の希薄なデジタ ル世代によって運営活用されております。こんな風に考 えると、本書の著者「岡野 雅行」さんが主張する『世渡 り力』は、お人柄から言っても、極めてアナログであり、 アナログ世代の代表者の弁です。正に、デジタル世代 がなおざりにしていた数々を思い起こさせていただきまし た。 【ブルービーチ】

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891) / 福岡 伸一 / 講談社の口コミ

 生物とは何か、時間とは何かについて教えてくれた貴重な一冊です。 難解な内容が様々なエピソードとともに平易に書かれています。 アゲハチョウの話が、生物と時間について一番わかりやすいのかもしれません。 命の大切さを教えている本でもあると思います。【乱読者】

分子生物学という、魅力的な学問名につられて過去に何冊か本を読み始めたのだが、、チンプンカンプンで投げ出してしまった経験がある。でも、本書は違った。すべてを理解できたとは思えないが、分子生物学者が、どのような思考と意志を持って「生命とは何か」という大テーマに挑んでいるのかよくわかった気がする。また、生命の分子レベルでの動きがこれほどイメージできた本もなかった。しかし、生命現象が分子レベルで、これほどまでに解明されたとはいえ「生命とは何か」という問いには、まだまだ到達できていない。生命現象のしくみが分子レベルでわかったとしてもなぜ、そのしくみが選び取られたのかに関しての解答はあるのだろうか。著者は、それに関して答えていないが、どうお考えなのだろうか。【かんおおやま】

新書でありながら、小説を読んでいるように感じられ、読み始めたら、止まらなかった。DNAの発見に纏わる過程で表舞台に立った人、全く無名のまま亡くなった人がいて、研究を通して語られる人間のドラマが面白かった。【ヤゴゾー】

筆者の文章は洗練されている。また、素人にも大変わかりやすいのに、専門家にとっても読み応えのあるところは、筆者の文章力を感じる。内容は、素人からすると確かに期待していたものと若干違うかもしれないが、ある種の哲学書と考えれば、言わんとするところは理解できるだろう。【leparc】

高校までの教科で特に理科の内容が遅れているというのを聞いたことがあります。高校の生物で染色体とかDNAについて習うけれども、今現在の研究はもっとずっと先をいってる訳で、そこのところ、どやねん?みたいなことについて、決して、本書は答えを出してくれる訳ではありません。ただ、20世紀の半ばくらいの生物の細胞の研究、つまりふた昔くらい前のことを高校レベルの知識で分かるように説明してくれる本で、それでも高校で学んだことよりも先を説明してくれる本、つまり、大学でならうことと高校で習えることの橋渡しをしてくれる本という印象を受けました。また、最近の新書本の、文字が多くて余白が多くて、小一時間もあれば読み終わるような、いまのありがちな新書本と違って、しっかりした読み応えのある好印象の本でした。【朱里九】

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366) (光文社新書 366) / 中野京子 / 光文社の口コミ

ハプスブルク家についてはほとんど無知なのですが、著者の『怖い絵』が面白かったので読んでみました。最近、面白い新書が少ないなぁと思ってましたが、この本は良かったです。僅か200ページほどの本ですが、内容はとても濃く、ハプスブルク家650年の歴史を体験したような気分になりました。絵で歴史を辿っていくと、とてもドラマティックに感じます。名画の威力と中野京子さんの筆力はすごいですね。逃れられない血の運命ともいうべきものが、各章から伝わってきます。読み易いし、面白いし、入門書としても最適だと思います。【入市税関&蛇使い】

 相変わらずこの著者の絵画のセレクトの良さと、絵を文章で描くかのようなディスクリプションの巧みさでグイグイ読ませます。  ベースに12枚の名画を置き、ハプスブルク家の勃興から滅亡まで、主要人物をたどりわかりやすく、かつドラマティックに描かれています。運命の皮肉、歴史の非情、人の運・不運が、肉薄してきてのめり込むように一気に読めました。 エピソードの抽出や切り口もうまいんだな、これが。まさに「細部に神やどる」です。絶対オススメ。【しげ】

 ハプスブルク家のそもそもの起源から始まって、一族が歴代神聖ローマ帝国の皇帝になっていくさまを「序章」で簡単に紹介している。これが実にいい。 長ったらしい西洋史とかハプスブルクの専門書を読むまでもなく、本書の数ページを読むだけで、アマチュア西洋史ファン、アマチュア西洋絵画ファンにはこれで充分である。 また、冒頭の簡単な「ハプスブルク家系図」が巧くまとまっていて、これまたなかなかいい。 オーストリア・ハプスブルクとスペイン・ハプスブルクを分けて、それぞれ所縁の人物を描いた絵画6作品ずつと画家を紹介している。 スペイン・ハプスブルク家の歴史は1500年生まれのカール五世に始まり、1700年に死亡した「呪われた子」カルロス二世までのちょうど200年の歴史。 それにしてもハプスブルクというヨーロッパの名家は、実に様々な人物を生む。スペイン系は「青い血」の血統を重視しすぎ、血が濃くなってしまったがゆえに、滅んでしまった、その過程を如実に絵画に表現する画家もすごいが、これを描かせた皇帝自身も実に変ではないか。 中野の書く美術書・歴史書は実に読みやすく、その文章力は「怖い画」「怖い画2」で既に十分に評価されているところである。よく売れているこの2冊と読み比べてみるのも面白いが、マリー・アントワネット周辺で同じ著者の「危険な世界史」と内容的にカブっているのは、若干興醒めではある。【ヒデボン】

 本書を彩る美しいアクセントとして大きく取り上げられた絵画は、次の十二点。◆アルブレヒト・デューラー『マクシミリアン一世』(1519)◆フランシスコ・プラディーリャ『狂女フアナ』(1877)◆ティツィアーノ・ヴィチェリオ『カール五世騎馬像』(1548)◆ティツィアーノ・ヴィチェリオ『軍服姿のフェリペ皇太子』(1551頃)◆エル・グレコ『オルガス伯の埋葬』(1586頃)◆ディエゴ・ベラスケス『ラス・メニーナス』(1656)◆ジュゼッペ・アルチンボルド『ウェルトゥムヌスとしてのルドルフ二世』(1591頃)◆アドルフ・メンツェル『フリードリヒ大王のフルート・コンサート』(1852)◆エリザベート・ヴィジェ=ルブラン『マリー・アントワネットと子どもたち』(1787)◆トーマス・ローレンス『ローマ王(ライヒシュタット公)』(1818〜1819)◆フランツ・クサーヴァー・ヴィンターハルター『エリザベート皇后』(1865)※表紙・帯の絵は、この一部分◆エドゥアール・マネ『マクシミリアンの処刑』(1868) 血なまぐさい政争と陰謀。血族結婚による、異様なまでに濃縮された血の呪い。運命的な政略結婚の裏に、黒々と広がる深い闇。ハプスブルク王朝六百五十年の栄枯盛衰の歴史の陰で、そうした負のスパイラルに翻弄された人たち。フェリペ二世、マリー・アントワネット、ライヒシュタット公、エリザベート、マクシミリアン etc.etc. 彼らの悲劇的な人生が、目の前に彷彿と浮かび上がり、廻り燈籠のごとく展開する妙味が、本書にはありました。 頁をひもといていくうちに、いつしか、光と翳に満ちたハプスブルク王朝の歴史のタペストリーに絡めとられ、くらくらと眩暈する心持ちになっていましたね。流石、『怖い絵』『危険な世界史』の著者だけのことはあります。読んでいて、ぞくぞくしてきました。【風】

不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書 1926) / 河合 太介 / 講談社の口コミ

私もかつて不機嫌な職場を経験したことがあります。みんなただ黙々とパソコンに向かい、仕事のやりとりも連絡事項も席が前であろうが横であろうが関係なく無言で無機的なメールを交わすのみ。社員同士のコミュニケーションは当然悪く、協力もできない、それゆえ、余計に仕事が非効率になっていく。 こんな会社があるという話は聞いたことがあったものの、自分が実際、その環境に入ると正直驚いた。社員の出入りも激しく私も最後までその雰囲気になじむことはできなかった。そのような実態をしりたいという人には非常に参考になる本だと思う。過去にそのような経験のある私がこの本に期待したのは、本の帯にあった、「社内の人間関係を改善する具体的な方法を教えます」であった。しかし、その内容は教科書的なものにすぎず、これでは改善は出来ないなと感じた。この問題の改善は難しいテーマであると思うが、その一つとして私見を述べたい。メールやイントラネットがなかった時代にはこのような不機嫌な職場は少なかったと思う。何か社内の人に連絡するには内線電話で話すか、直接話しに行くしかなかったからだ。三つの伝達方法の違いとメリット・デメリットを啓蒙すると良いと思う。それは、@メールで伝えるべきこと、A電話で話して伝えるべきこと、B直接、会って相手の反応を見ながら伝えるべきこと。この三つの伝達方法は伝えるべき内容にふさわしい、それぞれの明確な違いがある。それを、忙しいとか非効率だとか言って、Bの方法で伝えるべき案件でも、@のメールですべて済ましてしまおうという、一つの常識のような考えが職場がおかしくなるきっかけだと思います。不機嫌な職場で行われているような伝達の仕方を家庭でやったらどうなるか想像してみただけでわかるのではないでしょうか。【21世紀のケインジアン】

ベストセラーとして、気になっていた本書をやっと読みました。読んで真っ先に思ったことは、「ベストセラーになる、ということが、そもそも、ばらばらに解体された、空虚な職場組織という状態の異常さ、汎用性を示しているんですね」ということです。外資系には、”Greate Place to Work”と”Team Work(Collaboration)”というスローガンを重視するところが多い。裏を返せば、ほっておくと、これらがすぐに崩壊していくことを意味している。グローバル化の進展で、米国型の個人主義と成果主義が日本の組織、職場にもはびこり、職場自体は、脱家族主義、脱「お家のため」が急速に進み、単なる機能単位としての個人の集合になりかねない場合が多い。職場だけでなく、実社会での生活においても、Peer-To-Peerが好まれる風潮がありますが、しかし、何かことを成し遂げ、機能面だけでの貢献ではなく、血の通った、感情のこもった「協力」「チームワーク」がないと、空虚で不機嫌になるだけ。本書は、難解な用語を極力排除し、読者に身近に伝わる工夫を随所にいれつつ、「共感力」「協力」そして、会社、職場に限らず、何かへの貢献と感謝という切り口の大切さ、を改めて認識させてくれます。知識資本主義社会、グローバル化の社会を生きていくうえで、一度は読んでおいて損はない、稀有な良書です。【佐倉ごるふ】

本書の題名と表紙の体裁をみたときは、最近良く出ている社会の揚げ足を取った内容の程度と思い、正直さほど期待していなかったのだが、実際読んでみると、社会心理学というアカデミックな視点から職場にはびこるに至った「協力しない関係」のメカニズムをわかりやすく浮き彫りにしており、実際の職場と照らしやすく腑に落ちやすい。またグーグルなどの企業の取り組みはこれらをいかに排除する取り組みであるかを先述の内容と照らして分かりやすく解説している。なかなかの良書でした。【松原団地C49】

現代社会の、なんともいいがたいギスギスした人間関係について社会心理学の知見を借りながら考察された一冊。この本で想定しているのは職場(特に企業)の人間関係だが、友人関係や教師—生徒の関係を考える上でも参考になる点は多い。事例もいくつか具体的なものが書かれているが、第2章で登場する「社会的交換」の概念をしっかり理解できないと、いざ実践の際に困惑してしまうだろう。平易に書かれている分、あっさりと読み飛ばしやすいので注意が必要。あと、この本は知り合いのいる場所では読まないこと。本を持っているだけで、「この人は職場の人間関係に困っている」と誤解されかねないので…。【さぬぅ】

タイトルとだけ読むと、実力主義の歪とか、価値観の推移、コミュニケーション不全といった、最近よく聞くの職場の課題提起かな?と思ってしまいそうですが、分析と対策の展開が新鮮な本でした。社会学的な論理的分析を元に、どうすれば活気のある現場を作り出せるかを考えるための、新しい視点を与えてくれます。まずは、職場の分析。役割構造、組織構造、インセンティブという3つの要素のフレームワークを元に、なぜ職場に活気が無いのか、コミュニケーションが円滑にできないのかを考える。そこから、改善の糸口として「交換」という概念を中心にすえて考えを進めていきます。インセンティブは「交換」によって成り立つが、その交換資源である「認知」が圧倒的に不足している。ネットの世界ではこの認知の交換だけでSNSは盛り上がり、優れたブログの数々が生まれ、Linuxまで動く。一方で、職場の中では自分の仕事以外はやりたくない、協力できないという現象を見ることが多い。———————————————————-  現代は稀にみる認知飢餓社会である。———————————————————-この表現にはやけに納得した。現状を変えるには、まず「認める」ということ。そのための仕組みや場(きっかけ)を作っていくことが、不機嫌な職場を打破するための第一歩だろう。あと、多くの職場で見られる最大の問題は、職場の関係がうまくいかないという悩みを個人の問題ととらえてしまうことである。精神的にダウンしてしまった人をカウンセリングなどに放り投げてしまうという場面を見ることが多いが、「心の専門家はいらない」でも論じられているように、彼らは問題を自分に帰着させることで解決に導いてしまう。これはあくまでも対処療法であり、根本解決にはなってない。———————————————————- 社会交換という観点は以前から論じられていたものの、主な対処法は「個人のコミュニケーション」に限定されていた。これは必要であっても十分ではない。「自分が協力する意図」と、「自分に協力してもらえるニーズ」を、周りのみんなにわかってもらうための方策を皆で実践することである。(3章最終節から抜粋)———————————————————-個人のマネジメントだけの問題ではない。本書でも述べられているように、全員で意識を持って、組織・社会の仕組みの改善に戦略的に望む必要がある。【mnishikawa】

閉塞経済—金融資本主義のゆくえ (ちくま新書 (729)) / 金子 勝 / 筑摩書房の口コミ

 金融自由化とサブプライムバブル崩壊の必然。構造改革による格差拡大と将来の成長基盤の破壊。需要サイドか供給サイドか、大きな政府か小さな政府か、結果の平等か機会の均等かの議論の不毛など。現状の世界経済や日本社会の混迷の所以を、根源的な問いを排除した経済学の限界を指摘しつつ説いている。 アメリカ言いなりの規制緩和やグローバリズムに追従するのか、日本が置かれた歴史的条件を踏まえて制度改革や産業戦略を進めていくのか? 衆院選が迫る日本の政権選択を考えるのに参考になります。自民党総裁選での5候補の、はぐらかしや単純化論議の奥にある小泉構造改革路線継承の政策選択を検証するためにもお勧めします。【kensan】

そういう意味では、大風呂敷を広げすぎなのでしょう。新しい経済学の呈示や現在の危機への答えはここにはありません。そんなものを現在の経済学者に期待するのは愚者の行為です。ここにあるのは経済学への断罪です。現代のというより新古典派以来の経済学のアプローチやモデルが本質的に内在させている仕組みや考え方そのものが、問題を作り出し、増幅させ、問題の解決を妨げる桎梏となっている状況がこれでもかと例示されます。経済学は科学の「装い」をまとったドグマや呪文(voodoo science)なのです。しかし、ただのドグマも精緻に制度化され、信者がこれだけ多くなるとそれを無視しては、社会は進みません。ドグマや呪文の創造的な解釈や修正も、大枠を踏み外さない中で行われ実験(ゲームの理論やインセンティヴ論)に移される限りは、その存在は許されその失敗も許容されますが、経済学の本質(王様は裸だ)自体を暴露してしまう異端は、決して許されません。著者が繰り返し指摘する新古典派とマルクス主義との驚くべき相似形も振り返ってみるとそのとおりです。前者は「市場の自由」に任せれば国家の介入のない永遠の千年王国が誕生するという呪文で、後者は、史的唯物論の下では、歴史の法則は前もって決められているので、労働者は何もしなくてもその先には国家・階級のない社会が待ち受けているという解釈もありうるわけですから。両方共に呪文なんです。戦前は、後者のドグマのお勉強にドイツ語の辞書を片手に専心し、戦後は、アメリカの洗脳プログラムの下でアメリカに留学したというわけです。どちらも、分析の道具やアプローチの背後に隠れて潜む「驚くべきキリスト教的世界観」の異質さに気付くことはなく、日本の制度の背後に潜む歴史的現実の綾を考えることなく、大きな社会的な実験に「幼児」のように熱中してきたのが、日本の「エリート」というわけです。結果として生まれた日本の現実が、どうしようもない矛盾をはらみ、多数の「無知な」日本人に取り返しのつかない被害(戦前は大東亜共栄圏、戦後は構造改革、の後の焼け野原)を与えることになるというのは、日本の宿命なのでしょうか。【recluse】

 著者はサブプライム問題や日本のバブルの分析をして、「これまでの経済学では解決できない」と大上段に構えてるんですけど(結構他者を批判して)、最後にその解決策として新しい経済理論を出すのでもなく、教育を充実させよう、環境ビジネスを中心にやっていこう、国民年金の問題を解決しようなどという、すごく個別の、ちょっとちんぷんかんぷんな方向の話で終わってしまっています。それぞれの主張はいいと思うんですけど、最初の命題に対しての答えにはなってないと思うんだけどなあ。前半と後半が全然つながってないんですよね。  文章も重なってる部分が多くて、編集者の人もちゃんと仕事をやってなくて、新書だからってすぐに本にしちゃった感じ。ちくま新書は割としっかりしたものが多いのに非常に残念。【kenji.k】

日本に足りない軍事力 (青春新書INTELLIGENCE 211) / 江畑 謙介 / 青春出版社の口コミ

「予想される脅威に対して対策を講じなかったとしたら、それは政治、防衛担当者の怠慢以外のなにものでもない」。「弾道・巡航ミサイル防衛」「長距離攻撃力」「空対地精密攻撃力」「パワー・プロジェクション能力(部隊の世界各地への展開力)」「宇宙戦・サイバー戦」の5つの視点から、海外主要国の装備を紹介しながら自衛隊の装備を紹介して、その問題点を明らかにしている。前半は主に、北朝鮮からのミサイルを打ち落とすために必要な防衛力についての考察、さらに相手が撃ってくる前に先制攻撃によってミサイル基地を破壊する可能性についての考察が中心。それが憲法で許されることかどうかはさておいて、これは実は多くの人が一度は想像したことがあることなのではないだろうか。しかし、軍事評論家の視点から検証すると、前者はおろか、後者でさえ、実はかなり難しいことなのだということが本書を読んでよくわかった。戦車などの陸上装備についての言及は少ないが、空軍力を中心に全体的にハイテク兵器についての記載には詳しいため、最新兵器に関心がある方にとっては面白く読めるところはあるだろう。また、それがいくらするのかというコスト面での情報も良く出てくるので、納税者の視点から見ても少し興味深いものがある。それにしても、最新兵器は高いねえ。パトリオット・ミサイルは最低2発セットでの発射だが16発で64億円(もちろん、命中しなくても)。さらに戦闘機や艦艇はその比ではない。他国の話だが、2008年に起工予定のアメリカ海軍の最新型空母は1隻で1兆2300億円!もするというのは驚いてしまった。ステルス爆撃機B-2Aも1機で21億ドル以上!というから凄い。軍事というと最初から毛嫌いして詳しく知ろうともしない日本人が多い。あるいはその反対に声高に他国の脅威を叫ぶ人も一部にいる。しかし、それ以前に、いろいろな正しい情報を調べれば、日本が今さら攻撃力を持つというのは馬鹿げた発想だということがわかるし、どう考えてもあまりペイしないように思える。憲法以前の問題といってよい。最低限の抑止力として機能する防衛力を持って、あとはアメリカ頼みというのは意外に賢明な選択なのかもしれない。防衛力について客観的で現実的な視点を持つためにも、イデオロギーだけに固執して物事を判断しないようにするためにも、このような情報に触れることは意味のないことではない。【FreshAir】

お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書) / 勝間 和代 / 光文社の口コミ

金融リテラシーに関する入門的な本である.日本の学校教育では,欧米とは異なり金融に関する知識は教えてくれない.従って,資産は株式等のリスクの高い資産ではなく,預貯金などのリスクの低い資産が多い.金融リテラシーで特に注意することは,すごく儲かるうまい話(タダ飯)はないということ.また投資はあくまで余剰資金で行い,分散させる.初心者は個人で株式の売買やFXを行わない.なぜなら,競争相手は機関投資家などのプロなので,勝ち目はほとんどない.投資信託でプロに任せる.【オジー】

この本の登場は、私にとって遅すぎた感がある。もしも、10代の頃に読んでいれば、資金運用に興味が持てたかも知れない。 これから投資を考える人にとって、金融の勉強をみっちりやりなさいという啓蒙は、正論すぎて正直困る。金融の勉強をせずに儲けたいから、このような本を買うのだろうと思っていた。また、この本が勧めている簡単な方法(資産を国内・国外の債権・株式に分割する方法)は、金融機関が長期的に存続する可能性まで考えると、リスクの算出が難しそうであり、あまり簡単とは思えなかった。 しかし、投資していないつもりで地銀や郵便局に預金することも意図しない投資になっているという指摘があったことで、私の目を覚まさせてくれたので、この本にも価値はあった。【Anonymous】

投資と聞くと、ギャンブルや金持ちの副業みたいなイメージがあったが、本書を読んでだいぶイメージが変わった。(無くなったわけではない)銀行に預けていれば減ることは無く安全だというイメージを持っていたが、預金金額が大きくなるにつれて、安全だが超低金利の状態で寝かしておくのと、リスクを取っても投資に回すのでは大きく差が出るというのを実際の金額で示されると驚いてしまう。ただ、現在の経済情勢をみると、この本に書いてある程度の知識で投資をしようというのは危険である気もするし、あくまでこの本は入門書であるということは忘れないようにしたい。【hayate】

金融に対して興味も知識も全くなく、自分とはほとんど関係ないし、むしろ苦手と思っていましたが、この本を通じて少なくとも興味は湧きました。最後の方に、”投資を通じて社会と関わる”というメッセージが意外と響きました。だからといってすぐに投資信託をやってみよう!とは思いませんでしたが、もっともっと勉強して、計画的にお金を管理していこうという気持ちにはなりました。保険も、貯金も、資産購入も、ちゃんと考えながら1つ1つ選択していこうと思います。そう思えるようになっただけでも、私にとっては大きな成果です。【around35】

 「銀行が嫌いなの?」と思い本書を手にし半年経つ。当時は製造系の企業に身を置き社会のお金の流れとその役割や必要性も理解していなかった。その上、日々仕事に明暮れ自分のお金は普通預金に多くが滞留していた。そんな訳で自らの改革の意味で興味深く読ませて頂いた。 今想い返すと自分にとり、その後得た知識のダイジェストであり金融に対する認識のスケルトンを提供頂いた書籍であった。その意味で日頃金融とは縁遠い環境にいる方々にはお勧めの本だ。さらに「「お金」崩壊」「自分年金を5000万円ガッチリ貯める方法—「資産疎開」で老後資金を殖やせ!」等も読むとグローバル金融の課題と危うさも認識出来る。一層、金融リテラシーの向上を図り広い視点で自らと社会の活路を開くしかないことが判る。 個人的にはゼロサム的な相場で稼ぐことは嫌いだが金融はそれも含んだ上で成立ち社会に生きずいているし我々の金融資産の一部がその様な形で活用されている。日頃縁遠い一般人も金融を理解することが批判するにも必要な時代になったのではないか。 蛇足ながら「あなたにも5000万円貯まる信じられない「仕組み」—上地明徳の投資信託ゼミナール積立投資のすすめ」等も本書の要旨を理解する上で良いと思う。【koyoshi】

お金を知る技術 殖やす技術 「貯蓄から投資」にだまされるな (朝日新書 126) / 小宮 一慶 / 朝日新聞出版の口コミ

前著「1秒で財務諸表を読む」が大変わかりやすい本でしたので、類書のなかからこの本を選択しましたが、正解でした。この本を読めば今の人生をいきるための金銭リテラシーの基本を身につけることができるでしょう。非常に落ち着いた信頼できる内容です。最初に金融商品の初歩的な知識を丁寧に説明してくれます。簡単に株でもうけようなどという本とは一線を画しています。労ぜすにもうけようという考え方のひとにはこの本はあわないでしょうが、お金とうまく付き合っていくために基本となる考え方がしっかりした著者の哲学のもとに説明してくれます。しっかりとした人生設計のためには、必要な資金、その運用ということははずせないことですので、若い人ほど本書で、金融商品の基本を学んでほしいです。【エヴァンジル】

技術というより、まずはココを押さえましょうってなポイントが分かります。なので結構ストロングスタイル。簡単じゃない。ちゃんと勉強せな。技術というか知識というか知恵というか。ちゃんと勉強せなね。【にっくねーむ】

 投資の本、お金の使い方の本はたくさん出ていますが、是非この本は、若い方に読んでいただきたいと思います。 若い内に、持ち家を持って家を資産にすることで、安定した生活を送ることができると思います。 守るお金と攻めるお金をしっかり区分して、攻めるお金では積極的に投資をすることで、資産を増やすことが出来ると思います。 一日でも早く、是非若い方に、金融のイロハを学ぶためにもお勧めの一冊です。【河岸宏和】

投資をやみくもに勧めるのではなく、まずは資金計画や人生計画を整理してから貯蓄(守るお金)の重要性を理解して、余剰資金(攻めるお金)だけをリスクマネーに回すこと、日本人的なお金に対する価値観(貯蓄や不動産を大切と思うこと)を否定せずに、初心者にはわかりにくいリスクとリターンの関係、EBITDAやPERやPBRなどの株式指標、バリュー投資、手数料のかかる投資信託への注意点、リバランスのタイミングなど、運用の具体的な方法について、良心的にわかりやすく説明してくれている。最後に「金利上昇が日本人の美徳を守る」というのはなるほどそうかもしれないなぁと感じた。著者が日本人の美徳や価値観を重点において人生でのお金の分析の仕方やさまざまな運用方法を紹介していることから、ややもするとリスクを取りすぎて焦って高値掴みをしてしまいがちな少し運用を始めかけた私のような投資初心者は反省の念を込めて読むべき本と言える。【118Mスポ】

サブプライムクライシス以前の本では分散投資のみを薦める本が多く、それらの本は書店の本棚から消えてしまいました。久々に新書で金融に関する本を見つけ、読んでみると、人生設計を基本にした「やっていい投資」と「やってはいけない投資」をきちんと説明していて感心しました。また金融の仕組みを知らずに投資することは無謀として、簡単ですがわかりやすく説明しています。投資信託で信託会社にはリスクはなく、投資者の儲けがでない構造にはびっくりしました。また日経新聞やWebなどで入手できる情報を紹介しているのも参考になりました。【vatmideo】

デコイ 迷鳥 (SHY NOVELS 209) / 英田 サキ / 大洋図書の口コミ

久々の英田さん、奈良さんコンビということで、期待しすぎてハズすかなと思ったんですが、とても面白かったです。お腹いっぱいです。BL+記憶喪失やら爆破事件やらと、一つだけでも重たい事柄を、しっかり上下巻でまとめてくるのは流石だなと思います。いろんな人の死が絡むので、二組(特に火野×安見)の今後には複雑な思いが湧いてきます。とりあえず男でも女でもいいから、誰か佐藤さんを幸せにしてあげて!【三度飯】

英田さんの「エス」「DEADLOCK」シリーズは、いずれも警察と犯罪社会を描いたBLでは抜きん出た作品だと思いますが、所々で会話に不自然さを感じたり、世界観を語る部分が説明的すぎたり……と、私個人的には多少引っ掛かりがありました。が、この「デコイ」にはそれらが全く感じられず、二組のカップルの過去と現在を様々な伏線をからめつつ、実に上手く描ききっていると思います。典型的なハッピーエンドではありませんし甘々シーンは殆ど無いので、全編硬質で緊迫感のあるストーリー。ちょっと言い過ぎかも、だけど、初期の高村薫さんの小説を彷彿とさせました。奈良千春さんとの相性は抜群で、イラストの重要性を改めて再認識しました。上下巻の表紙とも美しい!青と赤の対比が素敵ですよね。【るう】

上巻で絡み合った糸を解きほぐしながらラストへ向かって一気に物語は進みます。読者に立ち止まらせない勢いのあるストーリー展開、ややもすれば都合良すぎる設定と思ってしまう登場人物達の過去や話の展開も疑問に思わず読みきってしまいました。勧善懲悪ではない、空虚さや、哀しみを抱えてそれでも生きる登場人物達の描写がいいです。最後、ストーリートチルドレンや児童虐待の記述が説明文的でやや、冗長でした。重要な社会問題ですが、小説としては淡々と書ききってしまった方がすっきりしたかもしれません。なんにせよ、上巻を読んだその日に下巻を買いに行ってしまいました。良作。【エミコ1980】

英田さんは、私にとって当たりはずれがかなりデカイ作家。ハードボイルド風味の「es」シリーズや「DEAD LOCK」シリーズは文句なく面白いけど、1冊ものやラブコメ風味の作品はどうにも面白くないので、最近はかなり肩透かしを食らっていたのですが、久々にきたな、という感じで、気合の力作でした。正直、今までの英田作品でいちばん好きかもしれません。「es」シリーズの背景を使いつつ、前よりもずっと重たい印象を受けたのは、やはりキャラクターの過去によるものだと思います。その辺が非常に綿密だからこそ、胸を締め付けられるような思いを何度も味わいました。2カプ同時進行も面白かったし、カプ同士が甘くない分ハードボイルドに磨きがかかっていた気がしました。こてこてのBLを望む人向けの内容ではありませんが、小説好きのBLファンにはぜひにとおすすめしたいです。「es」のキャラがこっそりひっそり登場するところがまたよかったです。てか、佐藤さんかわいそうすぎる…(笑)。【nico?】

「デコイ 囮鳥」からの続きで上下巻となっています。2冊揃えてから一気読みし先程読み終えたばかりですが、良い作品に巡り合えた時の高揚感で満たされてます。 英田さんってやっぱすごい作家さんだなぁと再認識。物語の方はというと、秀作だとは思いますが万人に受け入れられる作品では無いと思います。英田さんの作品の中では今までで一番ダークなものになっている気がします。BLはファンタジーだし甘い部分を楽しみたいという方にはちょっと重いかな・・とも。1つの事件を通して2組のカップルの話しが交互に進められていき、混じり合っていきます。事件の謎、悲惨な過去、愛なのかただの執着なのかなかなか読めない複雑な結びつき等、読みながら頭グルグルさせつつもストーリーに引き込まれていきました。1組のカップルの方はかなり受が悲惨です。蜘蛛の糸に捕らわれたかの如く、人生が変わっていきます。そしてこれからも苦しんでいくんだろうなー・・・。全サの小冊子で2組のちょっとでも幸せな所が見れたら良いなと思います。また全サか・・・と思いつつやっぱり応募してしまう悲しいファン心理です。【腐桃1号】

スティーブ・ジョブズ神の交渉力—この「やり口」には逆らえない! (リュウ・ブックスアステ新書 48) / 竹内 一正 / 経済界の口コミ

スティーブ・ジョブスの半生を知るのに打ってつけの本である。彼の成功の原動力はその交渉術。確かに、凡人には理解しがたい、わがままでエキセントリックなものが多いが、ところどころ、参考になるポイントはある。例えば、市場調査に頼らず(需要を追わず)、自分たちが需要を作る。どこにもないものを作る。世界を変えることに情熱を注ぐ。(プレゼンなどでは)弱気にならないために、準備万端にする。成功するには世間の固定観念に打ち勝つ。自分の心の直感に従う勇気を持つ!などなど。それぞれ当たり前のことかもしれないが、それをジョブスの実例とともに挙げられるとすっと腑に落ちる。そこが意外と気持ちいい。ジョブス信者による本という側面もあるが、可能な限り客観的に見ている面にも好感が持てる。自分の参考になりそうなところを納得しながらピックアップしていくのがいいのではないだろうか。【西村キラリ】

アップルにシンパシーを持つ人、何となく好きな人にはお勧めです。また、「スティーブ・ジョブズ」という「経営者(経済界のヒーロー)」を知りたい人にもお勧めします。軽く読めるし、内容は面白いのですが、本書で何かを得ようとしている人にはお勧めしません。それは「あまり得ることは出来ないだろう」からです。現代は高度資本主義社会であり、企業や経営という問題が非常に大きなポジションを占めます。その中において、「アップル」という企業は非常にユニークなポジションを得ています。それがどうしてなのか知りたい人(つまり前述のような人です)にはお勧めの本です。それ以外の人は非常に曖昧な読後感が残るでしょう。【逆襲のシャア】

スティーブ・ジョブズはただものでないと感じさせてくれる本です。彼の経歴は本当にスリリングです。読んでいて面白い。でもまねはできない。普通では無くても、普通の人とは違うところで、本質をつかんで選択・行動するから、世界の関心を集め、ビジネスも成り立っていくのでしょう。小さな意味で普通であるかどうかは彼には関係ないんでしょうね。普通に考えると恩義とか信義とか言う概念から外れたような行動があるようですが、ビジネスというフィールドではそんなことは通用しないのでしょうか。スティーブ・ジョブズという天才だから許されるのでしょうね。まねはできないが、読んで面白いということで星4つです。【エヴァンジル】

スティーブ・ジョブズと言えば,新しいMacやiPodをプレゼンしている姿しか印象にありませんでしたので,きっとアイデア一杯の,気のいいおじさんだと思っていました.しかし実際のところは非常に自己中心的で,都合の悪いことは知らんぷり,手柄は自分のものというかなり嫌なやつという一面もあるようです.本書では,このようなジョブズの人となりを交えながら,彼がどうやってディズニーの大株主になったのか,一度追い出されたアップルにどうやって返り咲いたのかという話が紹介されています.そして,そのやり方はやはり天才的で,「神の交渉術」というタイトルもあながち大げさではないように思います.ただし,大胆かつスケールの大きな話ですので,この交渉術を勉強してもおそらく素人には使い物にならないでしょう.非常に嫌なやつという見方がある反面,是非一緒に仕事をしたいという人もたくさんいるのも事実で,確かに凡人ではありません.こういうのを人間の器と言うんでしょうね.【wave115】

「あのアップルのCEOなんだから、よっぽどの人なんだろうな」と、予想し読み始めると、ビックリ!!確かによっぽどの人なのだが、それは自分の予想を裏切り、そこまでするか?!的な決して人として尊敬できない話が次々と出てくるしかし、それらは企業を興し、成長させていく為には必要なパワーの一つの形かも、と読み終わるころには妙に納得してしまった変に周囲を気にしすぎて結局小さくまとまってしまい、何の役にも立たず、自分自身もモヤモヤしているより、ジョブズの様にある意味「ピュア」に自分の思いに従ってみる生き方も当然有りの様に思えてきた最終章で紹介されるスタンフォードの学生に送った言葉を読むだけでもこの本は買う価値あり以前ほどギラギラできなくなった人、この本を読んでこの人のパワーを少し分けてもらってはいかがだろうか?【ボウイ】

堕ちる花 (SHY NOVELS 211) / 夜光 花 / 大洋図書の口コミ

ドキドキ、鬱々で、とても面白かったです。あらすじとオビで、義兄弟モノを強調してますが、故郷での事件が強烈で、義兄弟の設定吹っ飛びました。兄弟は結構なバカップルで、暗い話の中微笑ましかったです。幼なじみ達の行く末は…やるせない…。続編が予定されているようですが、今作で一応完結してるし、どういう展開にするのかとても気になります。【三度飯】

大好きな夜光花さんで、そのうえ兄弟モノという事で読むのをとても楽しみにしてました。只の恋愛話しでは終わらずやっぱり謎が出てきました。一粒で二度美味しい・・・そんなお得感です。兄が支えているようで弟が兄を支えてたり、やっぱりその根底で兄が弟を守っていたりと、2人の関係が絶妙です。謎の部分も白けさせる事なく最後までしっかりドキドキさせてくれました。この兄弟でまだ書きたい事があるとおっしゃってるので、是非続きを出してもらいたいです☆【腐桃1号】

おもしろかったです!芸能人の兄は弟が大好き。弟もブラコン。ただ仲がいい兄弟だったはずなのに、あることがきっかけで体の関係を結んでしまう…。こういう設定は割と見かけますが、ここに「故郷の沼の謎」が加わり、一筋縄じゃいかないのが夜光流。幼なじみが死ぬ夢を見る弟。過疎化が進む村。帰省を嫌がる兄。不安を拭いきれない幼なじみ達。奇妙なはがきと謎の死。兄の結婚の噂…。謎の結果が見えてくると、新たな謎が生まれていく。張り巡らされた布石がうまく調和していて、ラストは全員がハッピーではないけれど、後味が悪くなることもありませんでした。ストーリー自体が謎ときとしておもしろかった。プラス、仲が良かった兄弟が恋人になるまでの過程がしっかり書かれているのもいい!何でもできる兄が意外に弱かったり、おとなしい弟が行動派だったり、王道を少し外してるあたりも新鮮です。エッチもしっかりやってます。笑矛盾も違和感もなく、楽しみながら安心して読めました。完成度の高い作品だと思います。おすすめです!ぜひ読んでみてください。【かづき】

脳と気持ちの整理術—意欲・実行・解決力を高める (生活人新書 250) / 築山 節 / 日本放送出版協会の口コミ

問題解決を行う上での生産性、集中力の持続時間など、仕事やプライベートでの「自分のパフォーマンス」について、伸び悩みを感じていました。感情と思考の切り離し、難題を少しずつ着手しながら解きほぐしていく方法など、今まで漠然と取り組んでいた日々の仕事に大きなヒントをもらった気がしています。自分をせめず、開き直って仕事をした方が、難しい問題も前向きに解決できるんだ、という気づきもいただき、少しだけ自信も回復しました。【しーよん】

私が本書を購入した目的は、感情と論理を上手く切り分け、業務での効率・集中力を向上するためでした。題名に惹かれて購入しました。結論から書くと、すぐにでも実践に移せる具体的で簡単なテクニック満載の良書であり、目的に合致していました。本書では章を次の5つの場面に分けています:1.前向きな自分をつくる2.思考整理し計画・実行力を高める3.記憶を強化する4.アイデアを生み出す5.気持ちを整理する上記それぞれの場面について、脳の特徴を根拠にした具体的な対処法・実践法が記されています。どれも簡単に書いており、いろんな仕事の場面に応用が効く汎用性があります。早速今日から仕事の仕方に適用できるものがいくつもあります。ということで、とてもよい買い物をしました。「いかに実践に移せるものがあるか」が私の本の評価基準ですので、これは星5つです。【ubmba04jp1】

医師ということもあり、理論には説得力があります。記憶のメカニズムなどは、よく知られているノウハウが書かれていましたが、それでもよくまとまっており、記憶の基本が学べる書だと思います。また、様々な文献の引用など、著者は本当に勤勉な方なのだなと再確認しました。内容的は、一般的ですが、説得力とやわらかいタッチの文章が非常によいと感じました。『脳が冴える15の習慣—記憶・集中・思考力を高める』や『フリーズする脳—思考が止まる、言葉に詰まる』なども読ませていただきましたが、それに並ぶ良書だと思います。【常夏】

実践という面だけでいうと、ほかの本にも書いてあることだが、「脳」の観点から理論づけて書かれているので、「なるほどぉ〜」と納得できるものが多かった。全体的な読みやすさも「理論と実践」がはっきり書かれていることから、きているのだろう。実践していきたいな、と感じた点は…・自分本位は脳の観点からいうと苦である。・自分は「毎日の私」の管理者である。・キーワード化で読み進める読書の仕方。理論と実践がしっかりとつながっていて、明日からでも試していきたいと思う。特に「キーワード…」の部分は、読書後、どのようにまとめていってよいか迷っていたところなので、とても役に立った。自分自身が、追い込まれているような感覚に覚えがあったので、書かれていることの大切さがよくわかった。実践しながら脳への負担を減らしていけたら…と思う。【あおせん】

前著「脳が冴える15の習慣」の出来がよかっただけに残念。脳神経外科医としての特殊な経験を生かしていないと思う。ビジネス書としてはいいけど、ビジネスマンでない私にはあまり役に立たないです。2匹目のどじょうを狙った出版社が悪い。「脳が冴える15の習慣」のほうは5つ星です。万人向けの書。【はみだし】

iPS細胞 世紀の発見が医療を変える (平凡社新書 431) / 八代 嘉美 / 平凡社の口コミ

最近話題のiPS(induced Pluripotent Stem)細胞について、一般読者向けに解説した本。まずはES(Embryo Stem)細胞の説明から入る。「Embryo=胚」なので、ES細胞の多能性と倫理上の問題性が容易に理解出来る。ここで”多能性”と称しているのは、ES細胞の分化能が受精卵の”万能性”より一段落ちるからである。また、ES細胞には免疫による拒絶反応があると言う。前四章の説明は一般読者を意識して確かに丁寧なのだが、iPS細胞の解説の前段階としては冗長過ぎるように思われる。ES細胞を含む幹(Stem)細胞の説明に終始しているのだ。幹細胞が分化・増殖によって細胞を再生させる機能があると言えば済む話である。第五章は近年の研究状況の説明。第六章でやっとiPS細胞の解説に入る。まず、山中教授による、ES細胞のみが持っているタンパク質を解析すると言うアプローチが紹介される。そして、分化を維持する遺伝子”Nanog”の発見及びES細胞の機能の本質に係る4つの遺伝子(山中ファクター)の特定。更に、Nanogと山中ファクターの組み合わせによるiPS細胞の誕生。日本人科学者による発見と言う事もあり、この辺はもっと詳細かつドラマティックに語って欲しかった。本書の記述は淡白過ぎる。第七、八章ではiPS細胞を中心とした再生医療の課題・展望が示される。最終章で著者の生命観・科学観が語られるが、科学オリエンテッドで幼い印象を受ける。題名の割にはiPS細胞の記述が少なく(意図的とも思える)不満が残るが、”分かり易く”と言う意図は伝わって来る。巻末に索引が付いているのも親切。かろうじてiPS細胞の入門書と言えるレベルか。【紫陽花】

筒井康隆推薦、の文字に釣られて購入。 再生医療というか、『幹細胞』の知識の整理が前半を占めているので、これまで出ているような単なる『iPS細胞』の啓蒙本と思って読むと調子が狂う。しかし、私のように専門家ではない人間が知りたい知識がきちんと整理されているので、これまで新聞に登場した再生医療の話題がなんだったのかが理解できたのはよかった。もちろんiPS細胞の話はきっちりと書かれているので、タイトルに惹かれて買っても損はないのではないだろうか。 特筆すべきは終章で、iPS細胞が単なる医療技術の枠組みを超えて、社会の意識をどう変えていくのか、SFの力を借りて考察していて、なるほどそうかと気づかされた。すでに筆者はどこかで書いているのかもしれないが、この部分をもっと膨らませた文章を読んでみたいと思う。 『生物と無生物のあいだ』は生命のビジョンを教えてくれたという点で非常に面白かったが、本著はところによってはそれを越える面白さすら感じた。筒井氏の推薦の言葉は伊達ではない。 【アリソン】

iPS細胞についてなんの予備知識もないままでしたが、かろうじて覚えている程度の高校時代の生物の知識で理解できました。ES細胞とiPS細胞の違い、そしてこれからの医療への影響、早めにiPS細胞について知識を入れることができてよかったです。終章は作者さんの意見が出ていて特によかった!【ハイシー】

 2006年のマウスの細胞での成功に続き、2007年11月に発表されたヒトの皮膚細胞からiPS細胞の樹立に成功したことは、世界中の生命科学の研究者に衝撃を与えたわけだが、それを示すように、ここ最近、“iPS細胞関連書”が相次いで発行されており、本書もその一冊といえる。 ただし、他のiPS細胞関連書がiPS細胞を中心に論じているのに対して、本書は幹細胞研究の全容をおさらいするようにまとめており、iPS細胞樹立の話題が紹介されるのは後半以降になっている。それだけに幹細胞研究を再認識するためには良い本だが、肝心のiPS細胞の紹介にはいささか疑問を感じてしまう。 例えば、iPS細胞の樹立に成功した山中伸弥・京都大学教授が、ES細胞が多分化能を維持していられる要素(タンパク質)を探す下りなどは曖昧に書かれている。難解になってはいけないという配慮なのかもしれないが、何をしているのかが十分に説明されておらず、余計にわかりにくくなっているようにも思える。 また、ES細胞が多分化能を維持している要素の一つとしてNanogを詳しく紹介しているのに、実際にiPS細胞の樹立に使われた4遺伝子(山中ファクター)がいったいなんなのかはまったく触れていない。知っている人が読めばいいが、知らなければ、Nanogが山中ファクターの一つだと思われてしまうのではないだろうか。 さらに、その後の下りで、ヒトiPS細胞の樹立に関してウィスコンシン大のトムソンが用いた4遺伝子との違いが触れられているのだが、それぞれどんな遺伝子を使ったのかが明記されていないので、「何がどう違うのか?」と疑問が残ってしまう。 遺伝子の名称は記号みたいなものなので、一般読者に対しても読みやすいものを・・・という考えから遺伝子の名称の列記が避けられたのかもしれないが、肝心の遺伝子が紹介されていないために、逆にわかりにくくしてしまっているようにも感じられた。【理科系読者】

 ニュース等でも盛んに報道されており、iPS細胞についてもっと知りたいと思って読んでみた。出てくる用語が専門的でやや難しい感があるが、素人にも分かるよう極限にまで噛み砕いて書かれている。 一言「研究者っていうのは、ものすごいことをやっているのだなあ」と感じた。 この研究で救われる人々がたくさんいるので、是非とも研究を進めていってほしい。【aaa0042】

ビジネスマンのための「解決力」養成講座 (ディスカヴァー携書 (025)) / 小宮 一慶 / ディスカヴァー・トゥエンティワンの口コミ

占い師とコンサルタントの違いは何か?それは、直感重視か仮説重視か。占い師だって情報収集して仮説構築するし、コンサルタントだって直感に頼る。ただ、意思決定して伝える際に何を重視するか、が違うようです。本書は、コンサルタント側で問題解決のステップを紹介しています。コンサルタントは、現実に起きている問題を相手します。−だからこそ、対応可能な問題を特定し、どの順に、どう解決するか、 道筋(アクションプラン)を描きます。コンサルタントは、現実に起きている問題の対策を決めます。−だからこそ、仮説思考で失敗確率を下げます。 仮説思考では1つに絞りきれないときに、初めて直感を使います。コンサルタントは、現実に起きている問題を解決します。−だからこそ、関係者の意識の共有を徹底して、対策の実行を確実に 行うようにします。この他、現役の経営コンサルタントならではのツールの使い方を説明しているのが特徴でしょうか。UDEツリーはTOC本来の使い方をしていませんが、関係者の意識の共有に力点を置いているのでしょう。また、ABC分析からBCの売り逃しを発見する等、教科書には無い現場の工夫が多く見受けられます。【中】

問題解決の方法や、なぜその方法を使うのか、なぜその考え方をするのか、段階的にわかりやすく書いてある。問題解決の方法の入門編、概念的な内容。読みやすく、値段も手頃。一読しても損はないと思う本。物足りない場合は、さらに深く調べていく。それこそ発見力の中でも述べていた、関心・興味の幅を広げることにつながる。と思いました。【96】

MBAの本を何十冊も読んだ方には当然のはなしかもしれませんが、一冊で問題解決方法を語った本は数が少ないため良書といえると思います。 一読して不足分は、MBAの本などで知識を埋めればよいように思います。 お勧めの一冊です。 【K】

問題解決本も多い中、特に目新しいことは書いてないです。1000円という金額とポケットサイズという点から、通勤電車等で読むにはお手頃かもしれません。基本的なことは網羅されており、比較的読みやすいです。中でも、特に下記2点は意識しておいて参考になると思いました。解決すべき問題を選定する際に意識すべき事項として書かれています。・頭の中に緊急度と重要度のマトリクスを持つ −問題に優先順位をつける →今取り組むべきことを見極める・解決策を直感で決める前にプロコンリストを作る −良い点(プロ)と悪い点(コン)の一覧を作る →良い点と悪い点の両面から評価した上で意思決定する【本太郎】

『発見力』『数字力』に続く第三弾『解決力』養成講座です!!勝間さんの『ビジネス頭を創る7つのフレームワーク力』と同様にDiscovery21から出版されています。(この2冊を同時発売するのは戦略的なのでは??)この2冊を読む事で『問題解決力』の大枠の流れはつかめます!!勝間さんほど分かりやすく、段階的に説明はされていませんが、小宮さんは下記のようにステップを踏み説明されています。1.問題を特定し、優先順位を付ける2.『根本問題』を特定する3.『問題』を検証する4.解決策を策定する5.問題解決の実行という5つのステップにて説明をしており、勝間さんがビジネス思考力を身につける為に細かいステップを踏んでいるとしたら、小宮さんは『解決力』を実行するため、すなわち解決するためにはどうしたら良いのかという視点から見た本だと思います。自分がこの本の中で一番印象に残った文章は、下記1文です。『すべては仮説である』、という前提でものごとを考える。仮説である以上、検証が必要です。仮説と検証、その繰り返しのなかで、成功確率を高めて失敗確率を減らす、それが経営コンサルタントの仕事であり、経営者の仕事、そして、すべてのビジネスマンの仕事だと思います。このような現役コンサルタントならではの視点が非常に新鮮でした。【azuma.falcon】

勝間和代のインディペンデントな生き方 実践ガイド (ディスカヴァー携書 022) / 勝間 和代 / ディスカヴァー・トゥエンティワンの口コミ

今話題の勝間和代さんが書く『勝ち組女性?』になる為の入門書ですインディとは何か?インディになる為には何が必要なのかが書かれています解りやすく、読みやすく読破するのは簡単です書いてあることを実践すれば、必ずやインディになれるでしょうそして、インディは確かにこの条件を持っていると思われるさぁ、後は実践してインディになるのみ!……なんですけどね^^【タンタン】

女性向けの、「独立するための指南」ともいうべき指南書。多くの部分は、男性にもあてはまることですが、めざすべき年収水準とか、会社生活において女性が特にぶちあたる壁など女性にフォーカスして書かれています。特に、「これまで女性が独立することを社会も男性も女性自身も歓迎していない」というくだりは真理でしょう。個々のアドバイスは、「笑顔を絶やさない」とか、「アサーティブに」とか、「本を読もう」とか、当たり前のことが多いと思いますが、これをすべて実践することは難しいでしょう。ですが、実現している人が多く取り入れている習慣だな、というのが正直な感想でした。わかりやすくまとめられているところもポイントが高いと思います。【Richmond#15-01】

 最初の頃の勝間和代の本は面白かった。しかし、最近の本は、なんだかつまらない、以前より趣旨やポイントは凝縮されているのかもしれないが、以前のような力強さと説得力が薄まった。たぶん、あまりにも同じような内容の本をこれでもかと売りたいがために書きまくった結果である。勝間がいうように、手に取っただけで気持ち悪くなる本になってしまった。勝間は、決算書などを見ると完成されていない、間違いがあれば、一目で気持ち悪くなると書いていたが、読書家としての勝間は自分の本をどう評価しているのか。勝間さん、疲れませんか、少し休んだらどう。そして、また楽しい本書いてね。【A・佃崎】

この本を読むととてもやる気になります。常日ごろ右肩上がりの成長を感じている人には何でもない本かもしれませんがそれ以外の、とくに若い女性にはよいカンフル剤になるのではないでしょうか?職場の先輩女性の愚痴を聞く機会の多かった私にとっては「ああ、こんなにすごい人もいるのだ」とある意味、一筋の希望の光になった一冊です。【mimi77】

いいことが書かれている。共感できる部分も多い。内容的にはもうひとつでした。論理的、ロジカルという点ではかなり難があります。知人や友人、他の本の紹介が頻繁に出てくるので読みにくいです。この部分を消していくとこの本はすっきりしてわかりやすくなると思います。ページ数も半分程度に減るでしょう。著者の本の書き方そのもの(あれもこれも言おうとしすぎ?)や、編集の問題ではないかと思います。一見ビジネス書あるいは生き方の進めのようでいてエッセイ風です。エッセイにしては専門用語やカタカナ英語などの業界用語が多い。新しいスタイルというのも無理がある。所詮は、評論家ということ自体、限界があるのでしょうか。勝間さんのファン以外の一般的読者にとってはどうでもいい部分が多く中途半端で読みにくい。『利益の方程式』も同様のきらいがありました。読み手の目線や立場に立った書き方、編集を望みます。【ロンサム・ジョージ】

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